ミッツ・マングローブ「装いの貴乃花に見た真の横綱の品格」 (1/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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ミッツ・マングローブ「装いの貴乃花に見た真の横綱の品格」

連載「アイドルを性せ!」

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ミッツ・マングローブ/1975年、横浜市生まれ。慶應義塾大学卒業後、英国留学を経て2000年にドラァグクイーンとしてデビュー。現在「スポーツ酒場~語り亭~」「5時に夢中!」などのテレビ番組に出演中。音楽ユニット「星屑スキャット」としても活動する

ミッツ・マングローブ/1975年、横浜市生まれ。慶應義塾大学卒業後、英国留学を経て2000年にドラァグクイーンとしてデビュー。現在「スポーツ酒場~語り亭~」「5時に夢中!」などのテレビ番組に出演中。音楽ユニット「星屑スキャット」としても活動する

今回ミッツさんが注目したのは…(※写真はイメージ)

今回ミッツさんが注目したのは…(※写真はイメージ)

 ドラァグクイーンとしてデビューし、テレビなどで活躍中のミッツ・マングローブさんの本誌連載「アイドルを性(さが)せ」。今回は「貴乃花」を取り上げる。

*  *  *
 とりあえず「やはり貴乃花はとてつもないスターだ」ということだけは再認識できた今回の騒動。『貴花田→貴乃花』とともに青春期を過ごし大人になった世代としては、彼が今も大相撲の象徴である事実を誇らしく思うと同時に、漠然とした責任みたいなものも薄らと感じながら、じきに幕が下りる『平成』という時代に想いを馳せている次第です。

 1990(平成2)年、17歳で新入幕した貴花田(当時)は『角界のプリンス』として瞬く間にアイドルとなりました。今でも覚えているのが、平幕ながら初日から破竹の11連勝をし、いよいよその熱狂が名実ともに国民的になりつつあった91年春場所の12日目。240キロ近い『小錦』の巨体に真正面からぶつかるも全くもって歯が立たず、ゆっくりと寄り切られていく姿は、まさに『順風満帆ではない10代の壁』そのものでした。その瞬間から、私の貴花田に対する勝手な感情移入は始まりました。翌5月場所ではスーパーヒーロー『千代の富士』を引退に追い込む金星を挙げるなど、そのまま一気に大関・横綱へと駆け上がるかと思われましたが、同期でもある『曙』の怪力に苦戦したり、意外にもどかしい日々が長かったというのがリアルタイム世代の記憶です。宮沢りえちゃんとの『すったもんだ』があったのもこの頃でした。そして、ようやく大関昇進を決めて臨んだ93年の春場所。日本中が期待する中、優勝したのは『貴』でも『曙』でもなく、当時まだ小結の『兄・若花田』という展開も秀逸で、それを観る『きんさんぎんさん』が茶の間で大興奮する様子は、間違いなく平成初期のハイライトだったと言えるでしょう。


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