もじゃもじゃ頭とひげ面で6万人を喜ばせた男 (2/3) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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もじゃもじゃ頭とひげ面で6万人を喜ばせた男

連載「知新音故」

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小倉エージ週刊朝日#小倉エージ#知新音故
ELOを率い、幅広い世代に愛されるジェフ・リン

ELOを率い、幅広い世代に愛されるジェフ・リン

ELO『ウェンブリー・オア・バスト~ライヴ・アット・ウェンブリー・スタジアム』

ELO『ウェンブリー・オア・バスト~ライヴ・アット・ウェンブリー・スタジアム』

 80年代には低迷期もあり、ジェフはプロデューサーとして活躍。ビートルズのアンソロジー・アルバムにかかわり、ジョージ・ハリスン、ボブ・ディラン、ロイ・オービソン、トム・ペティらによる覆面バンドのトラヴェリング・ウィルベリーズの一員も務めた。

 2000年にジェフ・リン主導のもとでELOは再始動。14年からジェフ・リンズELOとしてライヴ活動も再開し、翌年には『アローン・イン・ザ・ユニバース』を発表した。ジェフ・リンは今年、ロックの殿堂入りをはたした。

 そして本作に収録されたウェンブリー・スタジアムでの公演に至る。71年発表のデビュー作から最新作の『アローン・イン・ザ・ユニバース』までの主要なヒット曲を披露している。

 複雑なアレンジによるレコードでの演奏をライヴで再現できるかどうかが一番の課題だが、完璧主義者を自任するジェフは、ドラムス、ベース以外にギタリスト2人、キーボード奏者3人を起用。弦楽奏者3人とコーラス2人も含め、バンドのメンバーは総勢13人に及ぶ。

 映像では、ステージ上に円盤状の宇宙船が浮かび、光線が飛び交うスペクタクルなショーを楽しめる。ジェフ・リンのインタヴューやリハーサルの模様なども挿入され、ドキュメンタリー的な内容になっている。

 幕開けは77年の「雨にうたれて」。ストリングスとシンセサイザーによるシンフォニックなオーケストラ・ロックを冒頭から披露する。

 60年代のテイストを織り込んだ「イーヴィル・ウーマン」では観客がリフレインを繰り返す。「オーロラの救世主」ではヴァイオリンのロージー・ラングレイがフロントに登場し、ドラマチックな展開を見せる。

 ムーヴ時代からのレパートリーで、ELOでもヒットした「ドゥ・ヤ」で一気に盛り上がる。ジェフ自身の少年時代の思い出を歌った「ホエン・アイ・ワズ・ア・ボーイ」をじっくり聞かせ、トラヴェリング・ウィルベリーズの「ハンドル・ウィズ・ケア」も披露する。ジェフが歌うのはジョージ・ハリスンが歌っていたパートだが、その歌いぶりはジョージに敬意を表するようにそっくりだ。


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