自宅でも健康的なおせち料理ができないだろうか。料理研究家のフルタニマサエさんが、塩分や糖分を控えるポイントや創作レシピを教えてくれた。
フルタニさんのキャッチフレーズは「塩はつけずにふる。おしょうゆはかけずに塗る」。油の多い天ぷらには、手塩皿から塩をふりかけ、すし屋ではしょうゆをガリで塗るそうだ。
腎臓透析をしていた義父のために減塩の食事を作っていたフルタニさんは、献立の中で1品だけ味を濃くしていた。たとえば煮物、あえ物は薄くするが、焼き魚はいつもより少し塩気を増す。あるいは皿に摂取可能な量の食塩を入れ、必要なだけふりかけていいと伝えると、減塩を承知している義父はすべて使うことはなかったそうだ。
さらに、塩分計算が面倒な人にお勧めなのが1日分計量。家族分の摂取塩分から食材に入っている隠れ塩分を除いた量、たとえば4グラム×4人分で16グラム、それを器に入れて(みそやしょうゆを使ったらその塩分相当分を取り除く)使うと塩分調節になる。
減塩につながるうまみを増す食材としてトマトを挙げる。こしていくと透明になり、欧州では調味料として広く使われる。このほか、ハーブやスパイス、しょうが、にんにくといった香りを生かす食材で刺激を出すと、塩分を少なくできる。