中森さんも、同じく小室の元を離れ、自分で決めていく部分に注目した。

「15歳の少女が、小室哲哉という大プロデューサーに出会い、大スターになり、やがて全部自分でやっていくようになっていった。一人の女性の自立の物語だったんだなと感じました」

 番組終盤、安室は「この先の人生のほうが、もっと楽しいことが待ってるし、もっともっと長いので、新しい発見とか、新しい興味とか、その間に見つけた、やってみたいなって思うものがあったら、今度はそこに情熱を注いでみるとか」と引退後について語った。来年には成人する長男はすでに親離れしつつあり、「私の方が子離れができてないので、(長男が)“うぜーよ”みたいな毎日、どうしようか」と母の顔も見せた。

「前向きな引退で、『楽しい人生が待っているんじゃないかな』とおっしゃっていたので、本人的にはやりきって、新たなスタートだということなんでしょうね」(三杉さん)

 番組最後に流れた新曲「Finally」。その歌詞にも、今の安室奈美恵の思いが込められている。

<願い続けた日が ついに今スタートを切ったの>

<光差し込む道の世界へ 両手広げて全て受け止めるから>

 2018年9月16日は、安室奈美恵が新たなスタートを切る日になる。(本誌・太田サトル)

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