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朝ドラ「わろてんか」は「笑いの才能ゼロ、吉本興業への風評被害?」

連載「てれてれテレビ」

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カトリーヌあやこ/漫画家&TVウォッチャー。「週刊ザテレビジョン」でイラストコラム「すちゃらかTV!」を連載中。著書にフィギュアスケートルポ漫画「フィギュアおばかさん」(新書館)など

カトリーヌあやこ/漫画家&TVウォッチャー。「週刊ザテレビジョン」でイラストコラム「すちゃらかTV!」を連載中。著書にフィギュアスケートルポ漫画「フィギュアおばかさん」(新書館)など

(c)カトリーヌあやこ

(c)カトリーヌあやこ

 漫画家&TVウォッチャーのカトリーヌあやこ氏が、「わろてんか」(NHK 月~土曜8:00~ほか)を「笑えない」と嘆く。

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 今か今かと待ちかまえているのに、まだまだ続く「わろてんか」笑えない問題。ヒロイン藤岡てん(葵わかな)は、いつも周囲を朗らかにする笑い上戸な女の子って設定なんだけど、朗らかどころかテレビの前の視聴者は、くすりともしてませんからー!

 だいたい地上波の朝ドラ前番組、「おはよう日本」の高瀬耕造アナの態度が、「ひよっこ」の時と全然違う。「有村(架純)さん、『おはよう日本』にも来てほしかった!」と、だだ漏れる「ひよっこ」愛を熱く語っていた高瀬アナ。しかし最近のリアクションはというと、「この後はハラハラ、いやイライラさせられることの多い『わろてんか』の始まりです。頼むよ、藤吉(松坂桃李)さん」とか、「ぜひ、ごりょんさんを爆笑させるようなネタを見せて頂きたいものです(真顔)」とか、高瀬アナもくすりともしてませんからー!

 くすりともしないけど、このドラマには「笑い」というフレーズが頻出する。てんの兄・新一(千葉雄大)は言う。「笑うことは人間だけの特権なんや。つらい時こそ笑うんや」。家業が傾いても、てんは「こんな時こそ腹の底から笑わんと」と笑い、父・儀兵衛(遠藤憲一)の自殺騒動(重い荷物を吊り上げるために梁に縄をかけていたというベタなオチ)の折には、家族一同でワッハッハッと大爆笑。普段は苦虫を噛み潰したような儀兵衛まで「笑いは人を幸せにする薬なんや」とワッハッハッワッハッハッて、お前ら全員アニマル浜口か! 気合で笑わせようとしても無理だから。

 そんな乾いた笑いを振りまくヒロインの運命の人・旅芸人の北村藤吉は、笑いの才能まったくなし。駆け落ちして実家の米問屋に戻ったが、商売の才能もまったくなし。子供の頃、母・啄子(つえこ=鈴木京香)を笑わせようとしたネタが「ホーホケキョ」って、元祖・西川のりおかよ。そんな男に、てんは言う。「一生笑わせてください。いっそ、それを商売にしはったら?」

 吉本興業の創業者・吉本せいをモデルにしたドラマだって言うけど、こんなくそ面白くもなく甲斐性のない男が大元にいたなんて、吉本に対する深刻な風評被害としか思えない。考えてみればタイトルの「わろてんか」。「笑ってください。笑ってほしい」なんていきなり言われても、笑えるもんじゃないって話ですわ。

週刊朝日 2017年11月24日号


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カトリーヌあやこ

カトリーヌあやこ/漫画家&TVウォッチャー。「週刊ザテレビジョン」でイラストコラム「すちゃらかTV!」を連載中。著書にフィギュアスケートルポ漫画「フィギュアおばかさん」(新書館)など。

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