田原総一朗「米朝を新しい『6者協議』の席に着かせる手段はあるか」 (1/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

AERA dot.

田原総一朗「米朝を新しい『6者協議』の席に着かせる手段はあるか」

連載「ギロン堂」

このエントリーをはてなブックマークに追加
ジャーナリストの田原総一朗氏は米朝両国の思惑から衝突を回避する糸口を探る(※写真はイメージ)

ジャーナリストの田原総一朗氏は米朝両国の思惑から衝突を回避する糸口を探る(※写真はイメージ)

 北朝鮮のミサイル開発の動きから緊迫した状態が続く米朝関係。ジャーナリストの田原総一朗氏は両国の思惑から衝突を回避する糸口を探る。

*  *  *
 信用できる、とはどういうことなのか。その難しさをあらためて痛感している。

 韓国の文在寅大統領は、訪米してのトランプ大統領との会談でも、その後も、懸命に「北朝鮮のミサイル発射や核実験はやめさせる。そのかわり、米韓合同軍事演習はやめよう」と訴えていたようだ。

 この合同軍事演習は、8月21日から31日まで行われ、ハリス米太平洋軍司令官によれば、「コンピューター・シミュレーションを利用した防衛目的の演習」で「即応態勢を強化し、地域を防衛し、朝鮮半島の安定を維持するのが目的だ」ということだが、実は北朝鮮が一切秘密にしている電子機器基地を攻撃することが目標の一つになっていて、そのために北朝鮮が非常に神経質になっているのだと言われている。現に2014年以降の合同演習時には、北朝鮮は短距離弾道ミサイルなどを断続的に発射している。

 とくに、7月に北朝鮮が大陸間弾道ミサイル(ICBM)を連続発射して、米朝間の緊張は一挙に高まった。いつ火を噴いても唐突ではない。

 だからこそ、文大統領は懸命に合同軍事演習をやめよう、と訴えたのだ。当然ながら文大統領は、北朝鮮側にも打診しているはずである。

 北朝鮮の反応はわからないが、米国は合同軍事演習をやめることを拒んだのだ、と韓国政府要人が漏らしている。

 なぜ、米国は合同軍事演習をやめることを拒んだのか。米国と北朝鮮の事情に詳しい元外務省幹部が、「米国政府は北朝鮮をまったく信用していないのだ」と説明した。

 なぜ、北朝鮮をまったく信用していないのかと問うと、その原因は「6者協議にある」と答えた。

 03年、核拡散防止条約(NPT)を脱退した北朝鮮に対し、核開発放棄を求めるために、日本、米国、中国、ロシア、韓国、そして北朝鮮による6カ国協議が設けられた。もっとも、日本政府は北朝鮮を国家として認めていないので、「6者協議」と呼んでいるのである。


トップにもどる 週刊朝日記事一覧

続きを読む

関連記事関連記事

このエントリーをはてなブックマークに追加
あわせて読みたい あわせて読みたい