![日課は新聞を読むこと。しかし、自分について報じている記事には関心がなく、目を通さないという、(撮影/朝日新聞社・山本正樹)(c)朝日新聞社](https://aeradot.ismcdn.jp/mwimgs/5/5/788mw/img_5588020890aee956198047c9300ce44d172254.jpg)
![研究用の将棋ソフトを動かすパソコンは家族と共用。そろそろ「新しいパソコンが欲しい」と藤井四段。奥は母親の裕子さん](https://aeradot.ismcdn.jp/mwimgs/9/0/620mw/img_900533df9809304fafc90a0c6ac12b49194073.jpg)
![小学1年生の時、将棋大会で](https://aeradot.ismcdn.jp/mwimgs/b/7/425mw/img_b7d2744f448fa5743b89d98937b83190219374.jpg)
![幼少時代から通っていた「ふみもと子供将棋教室」で](https://aeradot.ismcdn.jp/mwimgs/8/a/435mw/img_8a703b2d8105fea7b575e6650c91137331764.jpg)
いま、日本中に巻き起こっている“藤井フィーバー”。しかしそんな騒ぎなど、本人にはどこ吹く風。自宅リビングで、スマホ片手に考えるのは、いったいどんなことだろうか。
愛知県瀬戸市の自宅。一家だんらんの場となる14畳のリビングダイニングルームに足を踏み入れて、拍子抜けした。この部屋が、快進撃を続ける15歳の「研究室」だった。
「学校から帰った後は、ソファで横になりながら、スマートフォンで公式戦の中継を見ることが多いです。夕食の後はパソコンの前で研究します。一日の将棋の勉強時間は、3時間ぐらいですね」
棋士が研究する際は、集中するために静かな自室にこもることがほとんどだろう。しかし、史上最年少で将棋の棋士になった逸材は違う。4歳上の兄が音楽をかけることもあるが、お構いなしだという。
6月、史上単独1位の公式戦29連勝を、デビューから無敗のまま達成するという偉業をやってのけた。将棋そのものの注目度も急上昇しており、各地の将棋教室には、入会の問い合わせが殺到している。
中学生でプロ入りしたのは史上5人目だが、デビュー早々、ここまでの勝ちっぷりを見せた棋士はいなかった。棋士間でも、「タイトル戦に登場する日は、そう遠くないだろう」と目されている。
20歳の時の自分のイメージを問うと、しばらく考え込んだ後に、こんな言葉が返ってきた。
「今の自分とは比べものにならないぐらい、強くなっていたいです」
「底知れない」とは、まさにこのことだ。
※週刊朝日 2017年7月28日号
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