ゴリラ芸に癒される! 春風亭一之輔オススメの「にゃん金先生」 (1/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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ゴリラ芸に癒される! 春風亭一之輔オススメの「にゃん金先生」

連載「ああ、それ私よく知ってます。」

『「上野のパンダ」より「金魚のゴリラ」』?(※写真はイメージ)

『「上野のパンダ」より「金魚のゴリラ」』?(※写真はイメージ)

 落語家・春風亭一之輔氏が週刊朝日で連載中のコラム「ああ、それ私よく知ってます。」。今週のお題は、「ブラック」。

*  *  *
 浅草演芸ホールの出番前。楽屋でお茶をすすっていると、客席から大歓声が聞こえてきた。

 高座ではバービー人形みたいなフリフリのドレスを着たメスゴリラが暴れている。……と思いきや、骨太色黒の小柄なお姉さん(年齢不詳)がゴリラの真似をして舞台狭しと歩き回り、酒ヤケハスキーボイスのニューハーフ風お姉さま(同じく年齢不詳)が髪を振り乱してつっこんでいた。そしてその光景を見て、気がふれたように笑い続ける日曜日のお客さん。これを「平和」というんだな。

 ご存じ、東京漫才のすず風にゃん子・金魚のお二人だ。え? そんなに「ご存じ」じゃない? だったら寄席に来てみて。一度見たら頭蓋骨の内側にこびりついて忘れられなくなるから。

 我々後輩からは「にゃん金先生」と慕われているお二方。ボケの金魚先生の十八番は「ゴリラ」。漫才の最中に前触れもなく、急にゴリラの真似で舞台を行ったり来たり。慣れないお客さんは「マズいもの見ちゃった……」という顔で曖昧な笑顔。常連さんはわざわざ持参したバナナを手渡し、舞台でそれを頬張る金魚先生(元・保育士)。

「そんなことしてて恥ずかしくないのっ!?」というにゃん子先生のツッコミに、金魚先生の「仕事ですからっ!!」の返しで落とす。そう、「仕事」なのだ。

 金魚先生、近くで見ると褐色の肌が白いドレスに映える。地黒なうえにゴルフ焼け。「必ず『沖縄出身?』って聞かれるの!」とこぼす金魚先生は北海道・恵庭出身。数年前、恵庭の落語会の楽屋に「いつも娘がお世話になってます……」と老夫婦が訪ねてきたが、金魚先生のご両親だった。あの折は食べきれないほどのトウモロコシとゆで卵、ありがとうございました。

 ツッコミのにゃん子先生のマスカラも白い肌によく目立つ。まばたきすると大風が起きるくらいのまつ毛。「どんなに飲んでも二日酔いをしたことがない」ほどの酒豪。


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