まず、大谷は今オフにもポスティングシステムを使ってメジャーに行くと見られ、今回が最後の球宴になる可能性があるからだ。それと、今春のWBCで、小久保ジャパンから故障で離脱した後の世間の反応だ。

「大谷が、打者としてだけではあるが復帰したとき、『なんだ、できるんじゃないか』と、特にネット上でたたかれた。日ハム球団としては想定外だったようで、今回は、そういう批判を避けたいという思惑もあるようです。今年の球宴のパ・リーグの監督は日ハムの栗山監督ですから、辞退させれば『また自分のチームの選手をかばってる』と批判される可能性もありますし」

 発表の翌27日に行われたソフトバンク10回戦の八回、代打で登場した大谷は空振り三振に終わったが、80日ぶりの試合出場だった。さらに7月1日には2軍戦で、投手として8カ月ぶりに登板(1イニング打者6人に投げ、1本塁打、2死四球、2三振、失点1)。医師の許可が出たというが、本当に大丈夫なのか?

「そもそも開幕の時点で、足首に不安があったのに無理して試合に出たのが肉離れにつながったわけで。なのに、また無理をしている。メジャー関係者は、ただただ、けがだけはしないでくれと思って見守っているそうです」(前出デスク)

(黒田朔)

週刊朝日 2017年7月14日号

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