芸能人、スポーツ選手、歴史上の人物など様々なジャンルの有名人の名前が出たが、乃木坂46やSMAPなどアイドルを挙げた人が計9人と最も多かった。親に反対されながらも我慢できず、「受験勉強中もライブに行っていた」という男子受験生もいた。

 ナポレオンやビスマルクなど歴史上の人物も、計7人と多い。理IIに合格した中谷智一さんが挙げたのは、田中角栄。『天才』(石原慎太郎著)を読み、高等小学校卒ながら総理大臣までのぼりつめたことを知り、学歴でなく人間としての力が重要だと学んだという。

 昨年、大流行して社会現象にまでなった「ポケモンGO」。受験生にとっては大いなる誘惑だったが、ゲームをやったかどうか聞いた。

 全体の8割は「やっていない」と回答。「そもそも関心がなかった」という人もいれば、「やったら負けだ」と考えて自制したという人も。残る2割は「やった」と答えたが、「2日間でやめた」「夏休みの期間中だけ」など短期間でやめた人が目立った。

 理IIに合格した宮地洋輔さんは「配信開始から今でもやっている」というレアな存在。勉強の合間、気分転換に遊んだという。また、理Iに合格した西村健人さんは「カントー地方の図鑑をコンプリートした」ほどやり込んだという。

 なぜ東大に合格できたと思うかについても尋ねたところ、「運」「縁」などと答える受験生が目立った。

 文IIに合格した池田陸さんは自らの合格を「奇跡だ」という。高2秋から受験勉強を始め、慶應義塾大商学部に合格したものの、慶大経済学部や早稲田大政治経済学部には不合格だった。東大の合格発表まで不安な日々を過ごしたが、「東大に受かれば、ほかに落ちたことは笑い話です」と、ほっとした表情を浮かべた。

「苦手科目の数学に力を入れて取り組んだこと」と自らの勉強法を挙げた人も。苦手を克服してバランスよく勉強したことが、合格の秘訣だったようだ。

 周りのサポートを挙げる回答も多かった。理Iに合格した女子受験生は、母親のサポートが心強かったという。「栄養バランスのとれたお弁当を、お昼と夕飯の分まで作ってくれた。雑談にも付き合ってもらい、気分転換になりました」

 やはり、何よりも心強いのは家族の支えに違いない。

週刊朝日  2017年3月31日号