3月10日の東大合格発表の様子 (c)朝日新聞社
3月10日の東大合格発表の様子 (c)朝日新聞社

 東大合格者に面談でアンケートを実施したところ、60人が回答してくれた。合格までの歩み、励みになった言葉、好きな有名人など、難関をくぐり抜けた受験生たちの横顔を紹介する。

 合格の要因や勉強時間など真面目な話から、昨年流行(はや)った「ポケモンGO」をやったかどうかなど、硬軟七つの質問をぶつけた。

 勉強時間は、最短で2時間から最長で15時間まで様々な回答があったが、全体の3割は6~8時間の範囲内。現役生と浪人生を分けると、やはり浪人生のほうが長い傾向があった。

 睡眠時間は回答者の8割近くが6~7時間台。かつては「四当五落(睡眠が4時間だと合格、5時間以上寝ると落ちる)」との言葉もあったが、しっかりと寝て、集中力を高めて効率的に学ぶことが大切なようだ。

 受験勉強を続けるなかで励みになった言葉も聞いた。偉人の言葉がある一方で、学校や塾の先生など身近な人の言葉を挙げる回答が目立った。

 文Iに合格した藤岡七海さんは入試1週間前の予備校の先生の言葉を挙げた。「受験はまだ4割も終わっていない」と言われて気が引き締まり、「最後の最後まで勉強しようと思った」という。

 理IIIに合格した広部ゆりかさんは「今日だけ頑張る」と自分に言い聞かせてきた。「明日から頑張ろう」と考えると、自分に甘えてしまう。「(今日だけと)時間に区切りをつけることで集中し、勉強に取り組める」と話した。受験勉強ではタイマーを使って時間を管理することで、メリハリをつけていたという。

 スポーツキャスター、松岡修造さんの言葉を挙げた人もいた。動画投稿サイト「YouTube」で、その言葉が紹介されている。

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