「私大(医学部)でいちばん学費が安く、千葉県成田市にキャンパスがあることなどから、予想どおり受験生を集めました。合格者をどのくらい出すか、学力レベルがどのくらいの学生が入学するかに注目しています」(駿台予備学校進学情報センターの石原賢一センター長)

 国際系の学部・学科も近年は毎年新設されている。

 東洋大は3学部5学科を新設する。国際学部グローバル・イノベーション学科は、募集人員100人のうち30人が留学生。残る70人の募集に対し、全入試方式の志願者は2月3日現在で計1661人と人気だ。

 学科長に就任予定の今村肇教授は「グローバルに活躍できる人材を育成します。授業はすべて英語。2年の後半から1年間、日本人学生全員が留学します。留学先はヨーロッパ、北米、アジアなど。想定する就職先は、国際企業、国際機関、NGO、ソーシャル・ビジネスなどですが、国際的な起業を支援するワークショップも用意します」と話す。

 津田塾大が新設する総合政策学部は女子大初。一般入試(A方式)の募集人員50人に対して774人が志願した。JR千駄ケ谷駅徒歩1分、東京都渋谷区という抜群の立地も人気の要因のようだ。

 同学部創設準備室長の萱野稔人教授は「少子高齢化、グローバル化、ICT化など現代社会の抱える課題を解決する力を備えた女性の育成をめざします。現場の専門家らも講師に迎え、学生自らが課題を発見し、解決に向けて調査研究するなどの主体的な学びを実施します」と意気込む。

 そのほか、全体的な傾向として、今年も英語の外部試験の利用やインターネット出願などが増えた。

 河合塾によると、一般入試に英語外部試験を使う大学は、国公立大が昨年の9から今年は14に、私立大は57から98に増えた。また、ネット出願は国公立大が10から21に増えており、私立大は約3割からほぼ半数まで広がったという。

 私大入試が本格化し、国公立大の2次試験も間近に迫っている。受験生のみなさん、最後まであきらめずに頑張ろう。

週刊朝日  2017年2月17日号より抜粋