サヨナラの場面で“コリジョンルール” 東尾修「違和感残る」 (1/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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サヨナラの場面で“コリジョンルール” 東尾修「違和感残る」

連載「ときどきビーンボール」

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週刊朝日#東尾修

日本でも来季に向けた準備が必要だ(※イメージ)

日本でも来季に向けた準備が必要だ(※イメージ)

 西武ライオンズの元エースで監督経験もある東尾修氏は、今季からプロ野球に導入されたコリジョン(衝突)ルールに早急な対応が必要だという。

*  *  *
 6月14日の広島―西武戦(マツダスタジアム)で、コリジョン(衝突)ルールが初めてサヨナラの場面で適用された。広島が勝ったわけだが、見ていて複雑な心境になった。完全にアウトのタイミングだったからだ。

 九回2死一、二塁。広島の打者赤松が中前打を放ち、二塁走者の菊池が本塁へ突入する。バックホームされた球が三塁方向へややそれた。捕手の上本が捕球し、菊池にタッチ。その場では「アウト」とされた。

 しかし、審判団はリプレー映像を見ながら10分近く検証したうえで「セーフ」の判定を下した。両軍ともにベンチでじっと審判の説明を待った。観客も同様だった。本来ならドラマチックな勝者と敗者のコントラストになるサヨナラの場面だっただけに、違和感が残った。

 だが、「野球がつまらなくなる」という意見は、来年以降、弾力性のある判定の中で生かすしかない。なぜ今年やらないのかという指摘もあるだろう。だが、規則というものは、まず客観的な物差しで判断し、実情を踏まえて改良を重ねるという手順を踏まなければならない。今年はその物差しがブレてはいけない。

「タイミングがアウトだったから」などと、審判員の裁量が大きくなると、ケースごとに判定がブレる。

 まず客観的事実として「捕手(守備側)は走路に入ったら駄目」という判断基準を適用する。走路に入った場合、送球を受けるため「やむを得なかったかどうか」という点について審判員がジャッジするという今の形を維持するのは致し方ないと思う。

 大リーグでは、同ルールを試験導入した2014年に100件近く検証したと聞く。ところが、翌15年は30件に満たなかった。ヤンキースの元監督で、大リーグ機構(MLB)の理事であるジョー・トーリ氏が弾力性のある対応を求めたことで、現実的な判定がされるようになったという。


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