妻は相棒、夫は師匠 仕事の話しかしない“全身映画人”夫婦とは? (1/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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妻は相棒、夫は師匠 仕事の話しかしない“全身映画人”夫婦とは?

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週刊朝日#夫婦
映画監督の原一男さん(右)と、映画プロデューサーの小林佐智子さん夫妻。「シネマヴェーラ渋谷」で(撮影/写真部・岡田晃奈)

映画監督の原一男さん(右)と、映画プロデューサーの小林佐智子さん夫妻。「シネマヴェーラ渋谷」で(撮影/写真部・岡田晃奈)

 夫は「ゆきゆきて、神軍」(主人公・奥崎謙三)、「全身小説家」(同・井上光晴)などで知られるドキュメンタリー映画の鬼才・原一男さん。妻・小林佐智子さんは、相棒として映画づくりに携わってきた。ふたりにとって夫婦という実感はないそうだ。

*  *  *
妻:婚姻届を出したのは子どもが生まれて10年ぐらいたってからで。

 原さんはあっちにもこっちにも「自分はフリーだ」と言うものだから、「きちんとしてほしい」と覚悟を決めて言ったら、あっさり「ああ、いいよ」って。なんだ、こだわっていたのは私一人なの?と拍子抜けしました。

夫:なんでもいいやと思っていましたから(笑)。

妻:武田(美由紀)さんとの婚姻関係を解消したからといって、ホイホイと籍を入れるのは私は嫌だと思っていたんです。「ゆきゆきて、神軍」を仕上げる前だったと記憶しているんですが。

夫:つまり、それぐらいのことなんですよ。

妻:私は、母が花柳界の人でしたから、結婚について一般的な人と違う考えをするようになったんだと思います。だから、ふたりで結婚記念日を祝うなんてことは一回も……。

夫:ないです(笑)。世話は本当によくしてもらっていますが、そもそも彼女に対して「奥さん」という感覚がない。相棒です。

妻:私にとっては、ずっと師弟の「師」ですから。

――妻が「原さんの作品」と言いかけると、「その言い方はやめてほしい」と夫が口を挟み、「私たちの」と言いなおす場面があった。

夫:監督は私だけれども、共同で作ってきたものですからね。家でも、この人とは仕事の話しかしません。


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