さらに広末は、顧客から借りた車の中に、シャベル(事前に死体を埋めるための穴を掘った)を忘れるうっかりさん。酔って眠っている夫をいざ……という時に、「3分以上絞めないと、蘇生するんだって」と、おもむろにネット情報を披露する内田。パソコン検索履歴に「夫 殺害 方法」とか、ダイレクトに残ってても不思議じゃない。

 MajiでKoroす5秒前、夫の携帯が鳴り出して、目を覚ましちゃう、ギャーッ「つづく」てな、このドラマ。ヒロイン二人の脇の甘さは、そこらの女優がやったらイライラ度MAXだが、広末&内田はさすがだ。元アイドルだけに、熟練のドジっこぶりに、違和感なし。改めて「テヘペロ」しても許されるのはアイドルだけ!と、実感した。

 そして、「死体ハ海ニ捨テレバ魚ガ食ベルヨー」と、リアルすぎる中国人女社長を演じている、高畑淳子。往年のアイドルドラマに欠かせない、アクの強いばばぁキャラ(冨士眞奈美とか)として、モンスター級のいい仕事をしている。「ナオミとカナコとアツコ」、ドラマとして、鑑賞したい。

週刊朝日 2016年2月26日号