(c)カトリーヌあやこ
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 漫画家&TVウォッチャーのカトリーヌあやこ氏は、「ナオミとカナコ」(フジテレビ系 木曜22:00~)を、元アイドルのドジッこぶりが絶妙なドラマだという。

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 2期連続、夫からDV被害を受けている内田有紀(前期は「偽装の夫婦」)。すっかり辛気臭さが、板についてる。そんな内田が演じる加奈子の惨状を見かねた親友の直美(広末涼子)は、ある提案をする。

「二人で殺そうか、あんたの旦那」

 ナオミとカナコならぬ、涼子と有紀。この二人、どこかシンクロする部分がある。共に90年代、ショートカットにボーイッシュな装いでデビュー。アイドル女優業に打ち込むも、90年代の終わりと共に、しばし迷走。広末は大学やめたり、できちゃった婚したり。一方の内田は、舞台で演技の勉強をし直すと言いつつ、「北の国から」の純(吉岡秀隆)と即結婚し、一時引退。あれこれあったこの二人、晴れてバツイチになったところで、すっぱりふっ切れた感がある。

 酸いも甘いも噛み分けた女たちが企てる、夫殺しの完全犯罪。でもね、この計画がもう穴だらけ。死体運搬用のバッグを、自分の勤務先のデパートで調達しちゃう広末。夫が在宅中なのに、ネットで首を絞めるロープを検索する内田。二人で死体バッグを運ぶ予行練習をしてたら、エレベーターで管理人にバッタリ。何もかもがバレバレすぎだよ!

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