志賀直哉、芥川龍之介が“うつつを抜かした”「すっぽん鍋」とは? (1/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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志賀直哉、芥川龍之介が“うつつを抜かした”「すっぽん鍋」とは?

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週刊朝日#グルメ

志賀直哉大市京都市上京区下長者町通千本西入ル六番町営業時間 12:00~13:00最終入店、17:00~19:30最終入店11:30~14:30LO、17:00~22:00定休日 火曜鍋の中身はすっぽんのみ。野菜等は入らない。先付け、雑炊、香物、水物が出て2万4000円(撮影/写真部・松永卓也)

志賀直哉
大市
京都市上京区下長者町通千本西入ル六番町
営業時間 12:00~13:00最終入店、17:00~19:30最終入店11:30~14:30LO、17:00~22:00
定休日 火曜
鍋の中身はすっぽんのみ。野菜等は入らない。先付け、雑炊、香物、水物が出て2万4000円(撮影/写真部・松永卓也)

 明石の鯛を笹で包んだ寿司、燗酒によく合う鯨のおでん……。関西らしい一皿に舌鼓を打ち、文士は創作意欲をわき立たせた。「文豪の愛した一皿」(京都・大阪編)をお送りする。

【川端康成、池波正太郎らが愛した一皿 その他の写真はこちら】

◇志賀直哉

 三百数十年の歴史を誇るすっぽん鍋専門店。木造2階建ての店舗は340年前に造られた建物が基礎となっており、40年前に宮大工の手で5年の歳月をかけて解体・再建された。『暗夜行路』の中で<恐らく何百年と云う物らしく、黒光りのしている>と記されている階段も健在だ。

「志賀直哉、芥川龍之介、直木三十五の3先生が一緒に食事をして『うまさにうつつを抜かした』と言ったと伝えられています。とはいえ、今となっては確認のしようもないんですが」(18代目店主の青山佳生さん)

■大市
京都市上京区下長者町通千本西入ル六番町/営 12:00~13:00最終入店、17:00~19:30最終入店/休 火


◇川端康成

「川端先生はいつもお一人で見えられ、お酒は飲まず、カウンターで黙々と召し上がっていました。うちの名物・笹巻ずしは、手土産や進物として注文する方が多いんです。その様子をご覧になっていたんでしょうな。『古都』でも、進物として取り上げていただいております」(店主の森住文博さん)

 川端がノーベル文学賞を受賞した際には、森住さんと先代は笹巻ずしを200個携えて、鎌倉の川端邸を訪ねた。

「先生は『今日は昼から佐藤栄作さんが来るので、このお寿司を出します』と喜んでくださいました」

■瓢正
京都市中京区西木屋町四条上ル三筋目角/営 12:00~14:00LO、17:30~21:00LO 笹巻ずしの持ち帰りは11:00~15:00、17:00~21:00/休 火


◇織田作之助

 明治16年に、法善寺境内の甘味処として開業。当時の店名は「お福」だった。が、創業者の妻と娘が一人前の善哉を「夫婦(めおと)ですねん」と二つの陶器で供したことが評判を呼び、店名も「夫婦善哉」に。

「当時は二つの中身が微妙に違っていて、片方は善哉(粒あん)、片方がお汁粉(こしあん)。中には紅白の餅が入っていたそうです。織田作さんの時代も、そうだったのかもしれません」(店長の上村より子さん)

 店内には『夫婦善哉』の初版本や、映画で主演した森繁久彌と淡島千景の書などが飾られている。


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