上田城趾にはためく真田丸の旗
上田城趾にはためく真田丸の旗

 来年のNHK大河ドラマ「真田丸」で注目を浴びる真田家。その14代当主・真田幸俊(ゆきとし)さんは、大河出演者たちも参加した松代藩真田十万石まつりが大盛況だったと喜ぶ。

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 松代藩真田十万石まつりには毎年欠かさず参加している。今年は初代信之生誕約450年、十万石まつり60周年の記念の年でもあり、初めて長男も行列に参加させていただくことになった。

 松代藩真田十万石まつりは、真田家の善政を称える秋祭りで、戦後しばらくして始まった。毎年、十万石行列とよぶ武者行列が町中を練り歩く。武者行列の陣立ては、テーマによって異なる。今年は特に初代信之に焦点をあて、信之の幼年期、青年期、壮年期の陣が個別に出ることになった。

 長男は幼年期の陣にまぜてもらい、私は壮年期の陣で馬に騎乗した。

 お祭りの朝は早く、行列の参加者は午前6時ごろから着付けが始まる。

 私はやや遅くに着付けしていただいている。12時過ぎから出陣式、出陣セレモニー、そして十万石行列と続く。このお祭りには地元だけでなく、様々な方に参加していただいている。

 その一つは「知音(ちいん)都市交流」を通じたご縁である。

 松代は日本最初の新劇女優・松井須磨子の出身地である。その舞台の劇中歌「カチューシャの唄」は反響を呼び、日本全国に知られることになった。そのご縁から、島根県浜田市(劇作家・島村抱月の出身地)、新潟県糸魚川市(歌人・相馬御風の出身地)、長野県中野市(作曲家・中山晋平の出身地)からもこのお祭りに参加していただいている。

 特に浜田市からは夜行バスに10時間以上揺られて多くの方が参加してくださっており、頭が下がる思いである。このご縁は、ぜひ大切にしたいと思っている。

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