御嶽山で発生した水蒸気噴火のように、突然噴火するおそれも
御嶽山で発生した水蒸気噴火のように、突然噴火するおそれも

 箱根山の火山活動が活発になってきた。大涌谷(おおわくだに)周辺で小規模な水蒸気噴火があり、6月30日、噴火警戒レベルは2から3に引き上げられた。

 それを受けて神奈川県箱根町は7月3日、大涌谷周辺の半径1キロ以内を立ち入り禁止とする警戒区域に設定。区域内の32棟の住民らは避難し、立ち入りには町の許可が必要になった。

 その日、警戒区域から約6キロ離れた箱根湯本駅を訪ねると、あたりは閑散としていた。土産物店の中にはシャッターを下ろす店舗も。「ここは立ち入り禁止区域にはなっていないのにね」と、土産物店の店員は手持ちぶさただ。観光客は日本人よりも、欧米人や中国人が目立っていた。

 観光で訪れたという横浜市の会社員女性(26)は、「インド人の同僚に箱根を案内しています。噴火のことはニュースで知っていましたが、あまり気にせずに来ました」と話す。

 箱根山では4月末から火山性地震が増え、5月に噴火警戒レベルが火山活動の活発化を示す2に引き上げられたところだった。

 箱根の火山活動は今後どうなるのか? 過去の火山活動をもとに箱根山の火山活動シナリオをまとめた、静岡大学防災総合センターの小山真人教授はこう話す。

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