※イメージ写真
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 昨年9月、TBSを退社してフリーアナウンサーになった田中みな実さん。ブリッ子キャラで「嫌いな女子アナランキング」の常連に。作家・林真理子さんとの対談で自分をこう分析した。

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林:フリーになったら収入はグッと上がった?

田中:それがですね……、これだけもらっても、ここから税金とか保険料とかいろいろ引かれるんだなと思うと、気持ちよく使えないんですよ。どれだけ引かれて、どれだけ残るのか、とりあえず1年やってみないとわからないですよね。

林:大丈夫ですよ。これだけ人気と知名度があるから。

田中:そうですかァ? 本当のこと言ってください(笑)。

林:本当ですよ。田中みな実ちゃんって誰でも知ってるじゃない。女性アナウンサーってたくさんいるけど、上位15人ぐらいしか名前と顔が一致しないのに、その中のトップクラスに入ってるって、すごいことだと思いますよ。

田中:名前だけが独り歩きしちゃって。いま本当に悩んでいて、ブリッ子じゃなくなって「あなたのアピールポイントはどこですか」って言われると、特になくて……。

林:国際派。英語バッチリでしょう、帰国子女だから。

田中:ニューヨークで生まれて、イギリスとサンフランシスコに住んでいたので、しゃべれるにはしゃべれるんですけど、そんな人いっぱいいますよ。突出して何があるんだろうと思ったときに、私、何もないんで。

林:人気がある(笑)。

田中:人気、ないですよ。探してます、いま。自分探しです。全部が中途半端なんで。

林:女性アナウンサーが「いいな」と思う生き方って、たとえば高島彩さんみたいな生き方ですか。結婚して子育てもして、みたいな。

田中:どうでしょう。私の場合はもっとお仕事がしたいんです。朝の帯番組を生放送でやってから収録ものをやって、そのあと雑誌の連載をやるとか、24時間ずっと働いていたいタイプなんです。だからママアナウンサーのイメージは、いまのところ湧かないんです。

林:結婚なんか考えたりする?

田中:正直ほんとに考えられなくて。せっかくフリーになったんだから、まずはフリーで結果出さないと。結婚するんだったら、私、局アナのままでいました。

林:そうなんですか。でも、こんなにかわいいんだから、焦らなくても相手はいくらでもいますもんね。

田中:こういう中途半端なタイプに限って婚期を逃して……(笑)。

林:なんでそんなに自信なさげなの?

田中:ほんとです、こんなの腐るほどいますから。アナウンサーってタレントさんの横に立たせてもらうから、きれいすぎちゃいけないんですよ。その点、私はちょうどいいなと思ってました。たとえば滝川クリステルさんなら一人でメインを張れる感じがしますけど、私は報道番組のメインになりたいわけではなくて、永遠のサブというか、アシスタントとしてサポートできたらいいなと思ってるんです。

週刊朝日 2015年3月20日号より抜粋