「食材は絵の具」感情を味覚に置き換えるアートの世界 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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「食材は絵の具」感情を味覚に置き換えるアートの世界

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諏訪綾子 Ayako Suwaアーティスト。石川県生まれ。金沢美術工芸大学卒業後、2006年からフードクリエイションの活動を開始。今年、作品集『フードクリエイション 感覚であじわう 感情のテイスト』(青幻舎)を出版。現在、金沢21世紀美術館で展覧会開催中(撮影/写真部・大嶋千尋)

諏訪綾子 Ayako Suwa
アーティスト。石川県生まれ。金沢美術工芸大学卒業後、2006年からフードクリエイションの活動を開始。今年、作品集『フードクリエイション 感覚であじわう 感情のテイスト』(青幻舎)を出版。現在、金沢21世紀美術館で展覧会開催中(撮影/写真部・大嶋千尋)

「どんなものを食べているか言ってみたまえ。君がどんな人間か言いあててみせよう」。そう書いた美食家、ブリア・サヴァランなら、この摩訶不思議な「料理」を見て、何を言うだろうか。

 アーティスト・諏訪綾子さんが追い求めているのは、美食じゃない。「そのコンセプト胃まで届けます」というテーマのもと、食を使った表現を目指している。

 例えば、心臓のような形をした作品は、「後をひく悔しさとさらに怒りさえもこみ上げるテイスト」を表現したもの。

「私にとって食材は、絵描きの絵の具。まず感情を思い浮かべて、それを味覚に置き換え、実際の食材を使って調整します」。そう諏訪さんは話す。「味を想像する」のは、子どもの頃からだった。自然豊かな能登半島出身。虫の死骸や花粉などを使って「料理」をしていた。

「ゲリラレストラン」等のパフォーマンスでは、参加者が実際に作品を口にできる。見ていると、「あ、いま感覚が開いた!」とわかる瞬間があるという。

「その人の顔が、突然生き生きしだすんですよね」(諏訪さん)

 食べるという行為は本能に直結している。「何かわからなくても、自分の原始的な感覚を信じてみて」と諏訪さんは言う。

週刊朝日  2014年8月8日号


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