ホリエモン「紙媒体って工夫次第で可能性は無限大」 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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ホリエモン「紙媒体って工夫次第で可能性は無限大」

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 現在、新雑誌の創刊を目指している元・株式会社ライブドア代表取締役CEOの堀江貴文氏。紙媒体ならではの特性として、「アイデア次第でページのなかにさまざまなものを折り込める」という。

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 バーベキュー用品を扱うTramontinaという会社の動画で紹介されている「The Bible of Barbecue」という本が面白い。

 表紙はまな板代わりになっていて、1ページ目は砕いて炭になり、その次のページは火種用の紙、次のページは扇になって……という感じで、この本さえあればバーベキューができちゃうって本なのだ。

 これはなかなか面白いアプローチだ。紙の本の優位性を、極端な形ではあるものの、表現していると言えるだろう。私は、「紙の新聞は鍋敷きにしか使えない」なんて話をよくするのだが、それを逆転の発想で雑誌にも盛り込んでみたらどうかと思う。

 つまり紙の雑誌を購入しないとできないことを考えるのである。すぐに思いつくのはペーパークラフト系だ。折り紙なんかは典型的だろう。普通の紙ではできない折り紙とかを考えてみるのもいいかもしれない。付録としてではなく、紙のページだけで作品が仕上がるほうが形としては美しいと思われる。

 以前、私は『堀江貴文のカンタン!儲かる会社のつくり方』という本にライブドアの株式を買える権利を付けようとしたことがあった。本当は全ての本に株券を付けたかったのだが、いろいろな理由から抽選でプレゼントという形を取らざるをえなかった。

 フリーペーパーなどにクーポン券を付けているケースもあるが、株券のほうが参加意識は強くなるし、これまで株式を買ったことがない人も株式を買うきっかけになるだろう。少なくとも証券口座を開設しないと保有できないからだ。

 そういう参加のきっかけになるようなチケットを、あるいは参加するためのQRコードだけでもいいから紙の雑誌に付けるというのはアリかもしれない。

 今はいろいろなことを雑誌のページの中に折り込めるようになっている。これは技術革新の賜物だろう。例えば、香水のメーカーが匂いのサンプルをページに埋め込んでいたり、食べられるペーパーもあったりする。そんなものだって、雑誌の中には折り込めるのである。アイデア次第ではもっと面白い方向性があるのではないだろうか。

 実際、宣伝媒体としてこれまで雑誌が担ってきた役割は大きい。それは読者層を新聞やテレビと違って絞り込めるからだが、雑誌全体の売り上げが激減している今、その代替手段が待ち望まれているのも事実だ。

 私がアドバイザーを務める、フォトキュレーションタイプのスマートフォンアプリ「Antenna」もその受け皿として作られているが、この媒体だけでは物足りない。特に高級ブランドなどは、購入者へダイレクトにマーケティングしたいのも事実である。そういう感度の高い層に受け入れられるデジタル媒体は作っていかなければならないし、その過渡的段階では紙の雑誌とのコラボレーションも当然必要とされてくる。

 ただの雑誌では当然、今の時代、受け入れられないので、デジタルコンテンツと紙の雑誌をつなぐ、ほかではできない体験を紙媒体に導入していく工夫が大事なのだ。

週刊朝日  2014年6月6日号


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