埋蔵金、と聞いて思い出すのはやはり「徳川埋蔵金」だ。江戸城無血開城の際に幕府が隠したとされ、これまでにあらゆる場所で捜索されたが、もちろん未だ発掘されていない。

 その徳川埋蔵金、いったいいくら位になるのか計算してみた。眠っているのは貴金属360万~400万両とされている。1両=37.5グラムなので、400万両とした場合、150000000グラム。これが仮に全部金だとすると、今の金のレートが大体1グラム4400円程度なので、総額6600億円にものぼる。なるほど、必死になって探す人間の気持ちもわかる。

 しかし、実は日本にはそれをはるかに凌ぐ埋蔵金が隠されているという。調査によれば、その額じつに1.6兆円。それもごく最近、今年の6月に行われた調査結果であるため、徳川埋蔵金よりもずっと信憑性のある話なのだ。

 というのはこの調査、貴金属ジュエリーを扱う田中貴金属工業によって行われたもの。貴金属ジュエリーリサイクルシステム「RE:TANAKA(リ・タナカ)」を展開する田中貴金属工業は、日本の女性たちに自宅で眠らせている貴金属ジュエリーの存在を思い起こしてもらう「眠れる輝き、発掘プロジェクト」の一環として、「日本に眠る貴金属に関する意識調査」を実施。その調査結果によると、持っているが使っていないジュエリーなど、日本に埋蔵されている貴金属ジュエリーは推定総額1兆6650億円にもなるという。

 アンケートでは約80%の女性が「使用していないジュエリーがある」と回答。その理由の第一位は「デザインが古い」で、その後に「存在を忘れていた」「片方なくした(ピアス、イヤリング)」などが続いた。

 なんとも贅沢な理由だが、80%の女性があると答えるくらいだ。あなたの家にも「埋蔵金」が眠っているかもしれない。一度、自宅で"発掘"を行ってみてはいかがだろうか。


週刊朝日