3月7日(日本時間8日早朝)のオープン戦に初登板し、2回を被安打2、3奪三振で無失点と全米をうならせたレンジャーズのダルビッシュ有投手(25)。満点のデビューを飾り、期待感は膨らむばかりだ。

 メジャーリーグ関係者や米メディアに何より強烈な印象を与えたのが、豊富な球種だ。直球、スライダー、ツーシーム、カーブ、スプリット、チェンジアップ、カットボールの7種類を投げたが、軌道や緩急も自由自在だから、軽く10種類以上の球で勝負できることになる。

 日本人投手の1年目は、松坂大輔の15勝が最多だ。さてダルビッシュは? 大リーグ評論家の福島良一氏が興奮気味に話す。

「もちろん超えてきますよ。レンジャーズの本拠地は空気が乾燥していて打球が飛びやすい。だから、彼は日本では近年投げなかったスプリットも使って、ゴロを打たせる工夫をしている。打線が強力だから、日本人初の20勝もありますよ」

 開幕は4月6日。ダルビッシュの公式戦デビューは8日のホワイトソックス戦か、9日のマリナーズ戦が濃厚だ。

※週刊朝日 2012年3月23日号