蓮池薫さん、帰国8年の苦悩 (2/4) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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蓮池薫さん、帰国8年の苦悩

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永井貴子週刊朝日#北朝鮮#拉致


 帰国後数年は、柏崎市の実家に「税金で暮らすのか」と批判する心ない手紙がしばしば届いた。
 小さな田舎町だけに、「一家の衣食住はすべて税金」「2人の子供は大学入試も学費も免除」といった根も葉もない噂話が、嫌でも本人や家族の耳に飛び込んできた。
 家族がうつむいて歩くと、「子供が帰ってきてうれしくないのか」と言われ、ニコニコすれば、「まだ帰らない被害者がいるのに」と後ろ指をさされる。母のハツイさんは一時、精神的にまいってしまった。
 「薫たちが家族で出かけるときも、近くの山に登って、母が作った弁当を広げて食べる程度です」(透さん)
 父の秀量さんと薫さんは巨人ファンだ。透さんは今年、東京ドームでの観戦に両親と薫さん夫妻を招待しようと声をかけた。だが薫さんは「目立ちたくない」と断ってきた。
 「市役所勤務だって居心地はよくなかったでしょう。50歳近い男が温情で入れてもらっても、お荷物でしかない」(透さん)
 薫さんは兄にこう吐露したこともあったという。
 「税金で暮らしているとは言わせない。おれはおれでやる」


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