羽田空港国際化で加速する日本の没落 (2/5) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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羽田空港国際化で加速する日本の没落

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 羽田は長らく国内空港で、首都圏の国際ハブ(拠点)空港は成田空港だった。羽田にとって、国際線を飛ぶ巨人機の飛来や、多数の国際旅客便の行き来は想定外。新ターミナルは少数の近距離国際便向けに設計されたに過ぎない。

 にもかかわらず、昨年誕生した民主党政権は、本格国際化へ大きく舵を切った。都心に近い羽田の国際化はたしかに魅力的だが、十分な設計変更をしないまま、なし崩し的に国際化したツケが回ってきている。

 しかも、中長期的にはさらに深刻な問題がある。羽田の国際化で成田の国際線が脅かされ、「東アジアのハブ空港」の地位が危うくなりそうなのだ。

 航空アナリストの杉浦一機氏はこう指摘する。

「都心に近い羽田が国際化すれば、航空会社は今後、就航先に、まず羽田を選びます。その結果、成田の就航先が増えず、韓国の仁川空港や中国の上海、北京空港など、東アジアの大規模空港との実力差が縮まる恐れがあります」

 特に仁川は成田を猛追している。01年に開港した仁川は成田より1本多い3本の滑走路を持ち、就航都市数は177と、97の成田より相当多い。便数も1日平均548便と、成田の512便を上回っている。

 09年度は、航空貨物が246万トンと成田の1・25倍に達した。航空旅客も成田の9割の2963万人で、逆転は時間の問題だ。


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