2020年も締めくくりの月、師走がやってまいりました。今年は例年に増して、会えない人に思いを馳せて、お歳暮やプレゼントを考えている方も多いのではないでしょうか?また、クリスマス、お正月をおうちで楽しむ方も多いかもしれません。

美味しい旬食材やメニューをチェックしつつ、贈る相手を思ったり、おうちごはんの買い出し準備をしたりするのも、忙しいながら楽しく豊かな時間ですよね。

二十四節気七十二候では、小雪(しょうせつ)も最終週をむかえ、来週には大雪(たいせつ)の時期に入ります。目に見えて本格的な冬の到来を感じられると同時に、寒い季節ならではの旬を味わえる時期もやってきました。本日は、とりわけ旬のオイスター、牡蠣について主に取り上げます。

牡蠣には、日本人に不足しがちなタウリンなどのアミノ酸や亜鉛をはじめとしたミネラルなどの栄養素が豊富に含まれています。冬の食材は理にかなっていて、寒い季節の私たちの体を守る味方です。

牡蠣のクリームシチュー
牡蠣のクリームシチュー

美味しい牡蠣の見分け方

真がきは11月~4月、グリコーゲンが増し甘みが出るので英語でRの付く月(November、Decemberなど)は美味しいと言われています(岩がきは夏が旬)。美肌、美髪や活力、代謝などと関係がある亜鉛やカルシウムなどのミネラルを多く含みます。貝塚からも牡蠣の殻が発見され、私たち日本人が昔から食べてきた馴染みの深い食材です。

美味しい牡蠣の見分け方は、殻付きであれば、口を閉じ、ずっしりと重みのあるものを選びます。

むき身のものは、貝柱が半透明で、ヘリの黒い部分が波上に縮んでいるもの、乳白色で光沢があり、肉が盛り上がっているものが新鮮で良質です。

生がきとして食さないのであれば、加熱用の牡蠣を選んだ方が、滅菌処理の回数が少ない分、ふっくらと大きめの牡蠣で美味しいと言われています。

牡蠣の釜めしも美味しいですよね
牡蠣の釜めしも美味しいですよね

旬野菜と牡蠣のレシピ3選

牡蠣のレシピはたくさんあるので迷います。オーブンでオイル焼き、グリルで酒蒸し、チヂミやお好み焼き、みぞれ鍋やスープに、グラタン、パスタ、牡蠣ご飯、フライやフリッター、ムニエル、天ぷらにと何にするか迷ってしまいますが、【牡蠣のオイル漬け】【牡蠣とねぎのバター醤油炒め】【牡蠣と縮ホウレンソウの豆乳チャウダー】の簡単に作れる定番の3品を選んでみました。

【牡蠣のオイル漬け】

オードブルやパスタにも使え、保存がきいてこの季節には、欠かせません。

◆材料(作りやすい分量)

・牡蠣 (加熱用) 500g

・オイスターソース 大さじ1/2

・にんにく (芯(しん)を除いて薄切り) 2かけ

・ローリエ (大) 1/2枚

・赤とうがらし 2本

・オリーブ油 カップ1

・塩 適量

◆作り方

1.清潔な保存瓶を用意しておく。保存瓶は水から煮立てる(煮沸消毒)か、ぬるま湯(約40℃)で温めてから熱湯を回しかけておく(熱湯消毒)とよい。

2.牡蠣はサッと塩水で洗い、フライパンを温めて牡蠣を並べ入れ、強火でからいりする。途中で裏返し、水けがなくなったら、オイスターソースを加え、軽く煮詰める。

3.保存瓶に1を入れ、1以外の残りの材料を詰めます。保存瓶に入れ、冷蔵庫の野菜室に置き、2日後からが食べごろだそう。

【牡蠣とねぎのバター醤油炒め】

ネギのかわりに縮ホウレンソウやセロリでも美味しいです。

◆材料(2人分)

・ねぎ 2本

・牡蠣 (大粒) 150g

・レモン (くし形に切る) 適量

・塩・小麦粉・サラダ油

・バター・しょうゆ・黒こしょう (粗びき)

◆作り方

1.牡蠣は塩水でふり洗いし、ざるに上げて水けをきる。沸騰した湯でサッとゆでてざるに上げ、紙タオルで水けを拭き取る。小麦粉を薄くまぶしておく。ねぎは1cm幅の斜め切りにする。

2.フライパンにサラダ油小さじ1を熱し、ねぎを炒める。しんなりしたらフライパンの端に寄せ、あいた場所にバター20gを入れる。1のかきをバターが溶けたところに加えて焼く。

3.牡蠣の両面に焼き色がついたら、ねぎと合わせてサッと炒め合わせる。しょうゆ小さじ1を回しかけ、塩・黒こしょう各適量をふる。皿に盛り、レモンを添える。

◆ ポイント

ねぎを木べらで軽くつぶしながら炒めるとトロッと甘く仕上がります。ねぎと牡蠣をフライパンの中で二つにわけ、同時加熱を!

【牡蠣と縮ホウレンソウの豆乳チャウダー】

縮ホウレンソウを、ホウレンソウや青梗菜や白菜、カブなど冬の野菜にしても良いですね。

◆材料(2人分)

・牡蠣(むき身) 150g

・ホウレンソウ 1/2束

・玉ねぎ 1/2個

・薄力粉 大さじ1~2

・バター 20g

・A 豆乳 1カップ

・A コンソメ 小さじ2

・塩・こしょう 適量

◆作り方

1. 海水の濃度で牡蠣を優しく洗い(水 500ml 塩 大さじ1)、キッチンペーパーでふき取る。

2.鍋に牡蠣と水1カップを入れ、蓋をして弱火にかけ、ふっくらとしたらザルに上げる。煮汁は別の容器にとり置く。

3.ホウレンソウは数秒軽く茹でて、水気を絞り、食べやすい大きさに切る。

4.鍋にバターを溶かし、玉ねぎを入れて炒める。玉ねぎがしんなりしたら、小麦粉を加えて 粉っぽさがなくなるまで炒める。

5.4に2の煮汁、A(コンソメ+豆乳)とホウレンソウを加え、 とろみが出てきたら塩・こしょうで味を整える。

6.2の牡蠣を戻し入れ、弱火で5分ほど煮る。

参照:

NHKみんなのきょうの料理

マヨネーズと香草パン粉でグラタンも簡単
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運がつく?「ん」がつく12月の旬食材は?

少し先にはなりますが冬至に「ん」がつくものを食べると運がつくといいますね。今年は何をいただきますか?

なんきん(かぼちゃ)、れんこん、ほうれんそう、しゅんぎく、ちんげんさい、にんじん、ぎんなん、だいこんと野菜は旬のものが多いです。

あんこう、きんき、きんめだい、と美味しい魚もいろいろあります。

果物は、レモン、りんご、みかんなどがありますね。

このほか、12月の美味しい魚には、ぶり、ひらめ、ふぐ、たら、ししゃも、さば、ほうぼう、いなだ、うなぎ、かじきまぐろ、かますなど。

海産物では、ヤリイカ、たらこ、タラバガニ、ズワイガニ、イセエビ、イイダコ、赤貝、あまえび等、なんとも豪勢な顔ぶれです。

良質なたんぱく質や、ビタミンを取り、12月の活力を補いたいですね。

心もカラダも健やかに年を締めくくれますように!

生牡蠣をモミジおろし(だいこ「ん」おろし)とレモ「ン」でいただくも良し
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