安倍政権肝いりでスタートした「Go To トラベル」キャンペーンが物議を醸している。8月13日には新型コロナウイルスの感染者が国内で1172人確認され、1カ月前に比べ3倍以上に増えた。時事通信の世論調査では、7月22日のキャンペーン開始について82.8%が「早過ぎる」と回答している。ある自民党幹部は言う。
4連休前「Go To トラベル」が東京を外すかたちで強行されたかと思えば、連休最終日になって経済界に「テレワーク7割」が改めて呼びかけるなど、政府から打ち出される政策は、ちぐはぐという印象が拭えない。新型コロナ感染拡大にともない、これまでになかった政治や社会の問題が噴出しているのか。社会学者で東京工業大学准教授の西田亮介さんは、それは政府が民意に「耳を傾けすぎ」ているからだと指摘する。