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岡村詩野

岡村詩野

岡村詩野(おかむら・しの)/1967年、東京都生まれ。音楽評論家。音楽メディア『TURN』編集長/プロデューサー。「ミュージック・マガジン」「VOGUE NIPPON」など多数のメディアで執筆中。京都精華大学非常勤講師、ラジオ番組「Imaginary Line」(FM京都)パーソナリティー、音楽ライター講座(オトトイの学校)講師も務める
岡村詩野の音楽日和
「yumbo」澁谷浩次のソロは自らの洋楽体験のトレースを目指す
「yumbo」澁谷浩次のソロは自らの洋楽体験のトレースを目指す 仙台に澁谷浩次というアーティストがいる。東京を中心に回る音楽の現場とは距離をおきつつ、地に足をつけた活動をする優れたアーティストは少なくないが、とりわけ澁谷の作品には今の時代に多くの人が欲しているであろう歌と言葉が込められている。テレビやインターネットで派手にアピールするようなミュージシャンではない。どこのお店にも、どんな通販サイトにも、CDが置いてあるわけでもない。しかし、自分の手で「探し」、「見つける」こと、そしてようやく手にしたその作品を何度も聴いて体に染み込ませることの尊さを、彼の音楽や活動は教えてくれる。
アメリカ文化を切り取った『真夏の夜のジャズ』が60年ぶりに修復版で公開
アメリカ文化を切り取った『真夏の夜のジャズ』が60年ぶりに修復版で公開 音楽にまつわる興味深い映画が近年、多数制作されている。運命に翻弄(ほんろう)されたジュディ・ガーランドの晩年をレネー・ゼルウィガーが熱演した『ジュディ 虹の彼方に』や、ブルース・スプリングスティーンに憧れるパキスタン移民の少年についての『カセットテープ・ダイアリーズ』など実話をアレンジした作品のほかに、ドキュメント映画も日本での公開が増えてきた。
追悼 マカロニ・ウェスタンだけではない、作曲家エンニオ・モリコーネのサントラ名作
追悼 マカロニ・ウェスタンだけではない、作曲家エンニオ・モリコーネのサントラ名作 数々のマカロニ・ウェスタン映画の音楽で知られるイタリアの作曲家エンニオ・モリコーネが7月6日、91歳で亡くなった。これまでに手がけた映画やテレビのサントラは悠に500作を超え、アカデミーやグラミーなどの受賞も数知れない。近いところでは、2016年にクエンティン・タランティーノ監督作『ヘイトフル・エイト』の音楽で、第88回アカデミー賞作曲賞を受賞。03年のNHK大河ドラマ『武蔵 MUSASHI』の音楽を手がけ、当時の日本で大きな注目を集めたこともある。
アジカン後藤正文も太鼓判を押すバンド ROTH BART BARONがファンとの一体感を追求する理由
アジカン後藤正文も太鼓判を押すバンド ROTH BART BARONがファンとの一体感を追求する理由 東京の新型コロナウイルス感染者がここ数日、再び増えているものの、音楽シーンでは「ウィズ・コロナ」を前提に、徐々に新しい状況の下で動き始めている。緊急事態宣言期間中は、家で曲を作ったり、SNSで自宅から演奏を届けたりすることに腐心するしかなかったアーティストたち。彼らも現在、入場者数を絞り、客同士の距離を取るなどの工夫を凝らしながら、なんとかライブができるようになり始めた。もちろんライブハウスやクラブの現場の状況が改善されているとは言いがたく、閉店を余儀なくされる店も出始めている。それでもみな、何かしらの希望を持って動いている。今はその行動力が試される時だと言っていいのかもしれない。
ボブ・ディランのニュー・アルバム「ラフ&ロウディ・ウェイズ」は現代社会へのカウンターパンチ
ボブ・ディランのニュー・アルバム「ラフ&ロウディ・ウェイズ」は現代社会へのカウンターパンチ 海外で6月19日に発売されたボブ・ディランのニュー・アルバム「ラフ&ロウディ・ウェイズ」が大ヒットしている。日本盤は7月8日発売だが、すでに発売されたイギリス、アイルランド、ノルウェー、オランダ、ニュージーランド、ドイツ、スイス、オーストリアで初登場1位。アメリカ、オーストラリア、ベルギーは2位、と主な国でほぼアルバム・チャートの上位を獲得している。
東京在住ミュージシャンの王舟がステイホーム中に作ったアルバムで伝えたかったこと
東京在住ミュージシャンの王舟がステイホーム中に作ったアルバムで伝えたかったこと 新型コロナウイルス終息のめどが依然として立たない中、音楽の現場も厳しい状況が続いている。毎年恒例の「フジロックフェスティバル」も先ごろ、来年に延期されるとの発表があった。海外に目を向けても、大型フェスやツアーは軒並みキャンセル。ライブハウスの状況はさらに深刻で、人数制限と配信を前提にした公演の機会は増えてきたものの、収益には当然、結びつきにくい。東京でもとうとう閉店に追い込まれる店が出始めている。
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