中島かずき[電人N]

20年たって改めて感じる、筒井康隆の凄さ
20年たって改めて感じる、筒井康隆の凄さ
10代から20代にかけて、SFにはまっていた時期があります。  SFマガジンを最初に買ったのが、確か中学1年生の冬。新春の日本人作家特大号でした。  確か、この号に筒井康隆氏の『デマ』が掲載されていたと思います。  この作品には大いに衝撃を受けました。  あるデマが拡大していく過程を、小説ではなく、フローチャートの形で表現する。どんどん分岐して、あるものは消え、あるものは尾ひれがついて変質する。今だと当たり前の方法論かもしれませんが、こんなやり方の小説があるのかとびっくりした。    筒井さんの小説は、それまでにも何冊かは読んでいたはずです。  夢中になって見ていたNHK少年ドラマシリーズの『タイム・トラベラー』、その原作である『時をかける少女』は、もちろん読んでいました。その他にも確か『にぎやかな未来』というショートショート集を読んでいたと思います。  ただ、まだ筒井さんの本領発揮と言える作品には出会っていなかった。  最初が『デマ』だったわけです。  これでびっくりしていたところに早川書房がハヤカワJA文庫を創刊して、日本人SF作家の作品が文庫化されるようになった。『東海道戦争』や『ベトナム観光公社』など、氏の初期作品集を読んで、「世の中にこんなに面白い小説があったのか」と驚いた。そこからは、もう大ハマり。  まあ、同世代だと、当時、似たような体験をした人は多いと思うので、あまり偉そうに書くことでもないのですが。
9/27
アメコミ映画の大作『アイアンマン2』
アメコミ映画の大作『アイアンマン2』
今回は『アイアンマン2』の感想です。ネタバレもありますので、気になる方は映画を観てからお読み下さい。
9/27
『告白』映画化に携わって
『告白』映画化に携わって
『告白』という小説の存在を初めて知ったのは、一昨年の春先だったかと思います。  新人作家が書いた、とてつもなく面白い作品がある。今年の夏は、この作品を重点的に売り出す。ついては、映像化に関しても早めに動いて欲しい。  会社の仕事として、そういう指示を受けたのです。  その作品というのが、『告白』でした。
9/27
音楽に彩られた『のだめ』連載終了記念パーティー
音楽に彩られた『のだめ』連載終了記念パーティー
先日、都内某所で『のだめカンタービレ』連載終了記念のパーティーが開かれました。  8年間続いた連載の完結記念と関係者へのお礼ということで、二ノ宮知子先生ご自身が主催された会でした。
9/27
30年ぶりの母校で講演
30年ぶりの母校で講演
高校に入学したら漫画研究会に入ろうと思っていました。  中学では、部活動は運動部しかなかったため、どこにも所属していませんでした。放課後、友人達が部活動にいそしむ中、一人先に下校する。  いわゆる帰宅部です。
9/27
『薔薇とサムライ』、大千秋楽を迎えました
『薔薇とサムライ』、大千秋楽を迎えました
先週の話になりますが、無事に『薔薇とサムライ』が大千秋楽を迎えました。  稽古開始の1/20からだと四ヶ月間の長きに亘ってひとつの芝居を作って来たカンパニーも、これで解散です。
9/27
アクセルから竜に戻れない!?大人の事情でお蔵入りの『仮面ライダーW』
アクセルから竜に戻れない!?大人の事情でお蔵入りの『仮面ライダーW』
5/2と5/9の二回に亘って、僕がシナリオを書いた『仮面ライダーW』が放送されました。  念願の『仮面ライダー』です。  今まで『ウルトラマンマックス』でウルトラシリーズの、『獣拳戦隊ゲキレンジャー』で戦隊シリーズのシナリオを書かせてもらったのですが、こうなると仮面ライダーシリーズも是非とも参加したかった。なにせ、日本一のオタク劇作家を目指す身ですからね。『ウルトラ』、『戦隊』、『ライダー』と、昭和から続く特撮テレビシリーズのどれもに関われたというのは嬉しい限りです。
9/27
福岡で高校時代にタイムスリップ
福岡で高校時代にタイムスリップ
ゴールデンウイークは、福岡の実家に帰省していました。  そこで久しぶりに高校時代の友人達と会いました。  五月の後半に自分が通っていた高校の後輩達に講演をするので、その打合せを行ったのです。  30数年ぶりに会う人間もいたのに、すっとあの頃の気分に戻れるのは、不思議なものですね。  田舎から東京に出てきて、もう32年。  方言も忘れてしまい、帰省したときに自分がしゃべる田舎言葉が嘘くさく感じて、むしろ標準語のほうがまだ気持ちがいいと思うときもあったのですが、5、6人の同級生達と話していると、いつもよりもはるかに自然に方言が口からでているのに気づいて、「ああ、これが友人パワーなんだなあ」と、妙なところで感じ入ったりもしました。
9/27
「待ってました!」の『薔薇サム』大阪公演、スタート!
「待ってました!」の『薔薇サム』大阪公演、スタート!
劇団☆新感線の『薔薇とサムライ』大阪公演が始まりました。
9/27
大先輩・井上ひさしさんへ
大先輩・井上ひさしさんへ
中学一年生の時だったと思います。  その頃、NHKの少年ドラマシリーズが好きだった僕は、その原作が多く収録された鶴書房のSFベストセラーズ(筒井康隆氏の『時をかける少女』や眉村卓氏の『なぞの転校生』など)と朝日ソノラマのサンヤングシリーズ(光瀬龍氏の『暁はただ銀色』など)というシリーズをよく読んでいました。   もちろん買えるほど小遣いをもらっていたわけではないので、市立図書館が頼りです。  毎週土曜の午後は、自転車を飛ばして市立図書館に出かけるのが習慣でした。
9/27
カーテンコールの拍手に感じる、劇作家の幸せ
カーテンコールの拍手に感じる、劇作家の幸せ
『薔薇とサムライ』、いよいよ東京公演も大詰めです。今週の日曜日、18日が東京公演の千秋楽になります。  おかげさまで非常に好評です。当日券を求めて連日、多くのお客さんが並んでいるとのこと。最近は席がなく、帰っていただく方も多いと聞いて申し訳ない思いです。
9/27
歌麿に当て書き?!『戯伝写楽』の面白さ
歌麿に当て書き?!『戯伝写楽』の面白さ
『戯伝写楽』開幕しました。  今日が初日だったのですが、外部公演に脚本を提供するのは、随分と久しぶり。どうなることかと緊張してました。  新感線公演だと、やはりベースに劇団のファンのお客さんがいます。ある程度、「こういうものだろう」と予測もしている。それに比べて、こういうプロデュース公演は、キャストもスタッフも混成軍。  今回の主演の橋本さとしくんは、元は新感線に在籍していたとは言え、今の活動の中心はミュージカル。大和悠河さんは宝塚を退団してからこれが二本目の公演です。観に来てくれるお客さんも、キャストに惹かれてくる方達がメインでしょうから、宝塚ファンやミュージカルファンなど、僕の作風を知らない人達が主だと考えた方がいいでしょう。  ロビーにいてもなんとなくアウェー感が強い。
9/27
この話題を考える
大谷翔平 その先へ

大谷翔平 その先へ

米プロスポーツ史上最高額での契約でロサンゼルス・ドジャースへ入団。米野球界初となるホームラン50本、50盗塁の「50-50」達成。そしてワールドシリーズ優勝。今季まさに頂点を極めた大谷翔平が次に見据えるものは――。AERAとAERAdot.はAERA増刊「大谷翔平2024完全版 ワールドシリーズ頂点への道」[特別報道記録集](11月7日発売)やAERA 2024年11月18日号(11月11日発売)で大谷翔平を特集しています。

大谷翔平2024
アメリカ大統領選挙2024

アメリカ大統領選挙2024

共和党のトランプ前大統領(78)と民主党のハリス副大統領(60)が激突した米大統領選。現地時間11月5日に投開票が行われ、トランプ氏が勝利宣言した。2024年夏の「確トラ」ムードからハリス氏の登場など、これまでの大統領選の動きを振り返り、今後アメリカはどこへゆくのか、日本、世界はどうなっていくのかを特集します。

米大統領選2024
本にひたる

本にひたる

暑かった夏が過ぎ、ようやく涼しくなってきました。木々が色づき深まる秋。本を手にしたくなる季節の到来です。AERA11月11日号は、読書好きの著名人がおすすめする「この秋読みたい本」を一挙に紹介するほか、ノーベル文学賞を受賞した韓国のハン・ガンさんら「海を渡る女性作家たち」を追った記事、本のタイトルをめぐる物語まで“読書の秋#にぴったりな企画が盛りだくさんな1冊です。

自分を創る本
桜の季節に、『戯伝写楽』が開幕します
桜の季節に、『戯伝写楽』が開幕します
18歳の春。大学進学のために上京してきた僕が「ああ、東京に来たんだなあ」と感じたのは、東京駅から新宿に向かう中央線から見えた風景でした。  お茶の水を越えて、水道橋の後楽園の手前に芳文社ビルが見えます。飯田橋から市ヶ谷のお堀端、満開の桜並木も見事でしたが、それよりも印象的だったのが飯田橋駅近くの双葉社のビル。当時大ヒットしていた『がんばれ!! タブチくん!!』の垂れ幕がビル全体を覆い隠さんばかりにつり下げられていたのです。  電車の窓から出版社が見える。そんな光景は地方ではあり得ません。 「マスコミに就職したい」という思いで東京の大学を選んだ自分にとっては、まさに「これぞ大都会、これぞ大東京」という光景でした。  その時には、まさか自分が、その双葉社に就職して毎日通勤でこの風景を見るとは思っていませんでしたが。  双葉社のビルはその後移転して、今では電車から見ることは出来ません。  信じられないくらい寒かった三月末の寒波のせいで、お堀端の桜もまだまだ満開とは言えません。  それでもこの時期、市ヶ谷から飯田橋にかけての桜並木を見ると、あの頃のざわざわとした気持ちを思い出したりするのです。  不安もあるけど希望もある。新しいスタートの季節だなと、あの頃の気分を思い出すのです。
9/27
森山未來君が"虫化"する舞台『変身』
森山未來君が"虫化"する舞台『変身』
主人公がある朝目覚めると巨大な虫になっていたと言えば、カフカの『変身』です。  どんな物語か知らなくても、このシチュエーションとタイトルくらいは多くの人が知っているでしょう。    その『変身』の舞台版を観に行ってきました。  脚本・演出はスティーブン・バーコフ。  舞台化するのに、主人公が虫になった姿を巨大な着ぐるみなどで表現しようものなら、たちまち子供向けの怪人ショーになってしまいます。  別に子供向けの着ぐるみショーをバカにするつもりはありません(むしろ好きなくらいですが)。でも、やはり素材には向き不向きがある。  主人公の身体的表現で、巨大な虫に見せるわけです。その分、ザムザ役の役者としての力量が問われることになる。  今回は、森山未來くんが主役のグレゴール・ザムザを演じます。  彼も劇団☆新感線にはなじみ深い。  僕の作品だと『五右衛門ロック』のカルマ王子役で出演してもらっています。歌にダンス、マント捌きも鮮やかな立ち回りと、その若い肉体を駆使した芝居は鮮烈な印象を残しています。  舞台の上でどんな虫を演じるか。殆ど森山くん目当てで観に行ったようなものです。
9/27
『薔薇とサムライ』いよいよ開幕!
『薔薇とサムライ』いよいよ開幕!
さてさて、『薔薇とサムライ』がいよいよ開幕です。  3/16のプレビューのあと、最終的な確認を行い、3/18に初日を迎えます。
9/27
田宮二郎の美馬がかっこよすぎる 映画『華麗なる一族』
田宮二郎の美馬がかっこよすぎる 映画『華麗なる一族』
最近、よく「ガツンとした邦画が観たいな」と思います。 "ガツンとした邦画"ってなんだよって話なのですが、なんというか、オールスターキャストで、政界や財界を舞台に野望とか裏切りとか人間の欲望が渦巻き、権謀術数が錯綜するような話。    子供の頃は、そういう映画が大作として公開されていたような気がします。主に東宝の作品で、山崎豊子原作で山本薩夫監督でというパターンが多かったような気が。
9/27
「芝居で飯を食う」ことを書いた『シアター!』
「芝居で飯を食う」ことを書いた『シアター!』
有川浩の『シアター!』を読みました。  著者はライトノベル出身ですが、『図書館戦争』などの人気作もあり、もう少し幅広い読者に支持されてるんじゃないかと思います。  ただ、なんとなくファンタジー色の強い作家なのかなと思っていました。  ところが、この『シアター!』は、小劇場劇団を舞台にした結構リアルな話だと耳にして、手に取ってみたのです。
9/27
変わらないでほしい僕の聖地・新宿紀伊國屋
変わらないでほしい僕の聖地・新宿紀伊國屋
この間、ニュースを見ていて驚いたのですが、最近ミカンの売り上げが落ちてきているんだそうです。  それも、こたつの売り上げと比例するように、同じ曲線を描いて下降している。  日本の家庭からこたつが消えていくのと同時に、ミカンも食べられなくなっているということです。  その理由については、ミカン単体で言えば、最近ネールアートする女性が増えて皮を剥くと爪が汚れることから、ミカンが避けられているではないかということでしたが、こたつとミカンが同じように減少している原因についてはニュースでは語られませんでした。  でも、こたつにミカンと言えばワンセットな感じはしますよね。  茶の間で、こたつに入って、テレビを観ながらミカンを食べる。  なつかしい昭和の風景です。  そういう風景が減ってきたんですねえ。     最近、時代が変わったなあと感じられるのは、新宿東口、紀伊国屋本店の界隈です。  以前にも書きましたが、TOPSビルが閉じてしまい、シアタートップスも喫茶店のニュートップスもなくなってしまいました。  そればかりか、紀伊國屋書店の隣のさくらやホビー館も2月いっぱいで閉店してしまう。もともと経営が厳しいとは聞いてはいましたが、なくなるのは寂しい限りです。  ここではずいぶんゲームを買いました。  もう15年ほど前になりますか、ゲーム攻略本の編集部にいたことがあります。  その当時は家でも会社でも、ずいぶんゲームをやってました。ファミコンからスーパーファミコンの時代がメインでしたね。  結婚して間がない頃、ファミコン版の『桃太郎伝説』を徹夜で朝までやっていて、会社に行くので起きてきた家内に「朝までやってるの」と冷たい目で見られ「いや、仕事だから」と言い訳したりなどということもありました。  プレイステーションやメガドライブもやったけど、PS2が出る頃になると、書き物の仕事が忙しくなり、一番最初に削ったのがゲームをやる時間でした。  それでも、紀伊國屋をのぞいたあとにさくらやホビー館に行くのは、ひとつのパターンになってました。  子供が小学生の頃、プラモデルを作っていたので、その時は2階のプラモ売り場をのぞいたりもしました。  2月いっぱい閉店セールをやっているというので、慌てて行ってきました。 『天元突破グレンラガン』に登場したグラパールというロボットのプラモがかなり残っていたのが、ちょっと寂しかったりしましたが、それはそれで仕方がないこと。  半額以下に値下げされているものも多かったし、昔のロボットアニメのフィギュアが投げ売り状態でレジ横に積まれているのを見ると、「俺が買わんで誰が買う」と、奇妙な使命感に突き動かされていくつか買ってしまいました。
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