「ジャンヌ・ダルク」の稽古が始まりました 劇団☆新感線に関わるようになってもう25年あまり。この年数から考えると、芝居の脚本を外部に書くのは、そんなに多い方ではないでしょう。 でも不思議なことに、来るときにはかたまって来る気がします。 今年は、そのかたまって来る年。 春の「戯伝写楽」と年末の「ジャンヌ・ダルク」と外部に二本の書き下ろしをしました。 それも不思議なことに、二本とも新感線公演に丸かぶりです。 「戯伝写楽」は「薔薇とサムライ」の真裏。 「ジャンヌ・ダルク」も東京公演が、「鋼鉄番長」の大阪公演と福岡公演に重なっています。 ずれていれば、新感線の役者がこちらの公演にも出演できたりが可能なのですが、なかなかうまくいきません。 まあ、書き手としては、自分のホンをよく知っている役者が出てくれることは心強いのですが、つい頼ってしまうところもある。今まで全然接点のなかった方たちと一緒にやることで、書く役の幅が広がることもある。特に僕は、完全に当て書きですので、その傾向は強いかもしれません。 9/27
全力でくだらないから面白い!『鋼鉄番長』と『パンスト』 劇団☆新感線の三十周年興行第二弾『鋼鉄番長』が、始まりました。 正確には『2010劇団☆新感線三十周年興行【秋】豊年満作チャンピオンまつり 鋼鉄番長』。 長いよ、もう。 9/27
スペインで休暇を満喫 10日間ほど、スペインに行ってきました。 毎年、夏期休暇を使って海外旅行に行っていたのですが、今年はさすがに会社を辞めてからにしようと思い、この時期になりました。 『薔薇とサムライ』という芝居で、イベリア半島にある架空の小国コルドニアを舞台にしたこともあり、今年はスペインかと。 妙なもので、だいたい台本を書いたあとにそのゆかりの地に行くのです。『SHIROH』という天草四郎を題材にした芝居を書いた時も、本番が終わったあとに島原半島に行きましたしね。 台本を書く時は、概ね時間に追われているので、取材旅行なんて行ける余裕もない。資料本をひっくり返して、なんとか体裁を整えています。 フィンランド航空を利用したので、トランジットはヘルシンキ空港でした。 フィンランドなんてそうそう行かないだろうから、1?2時間程度でも寄れるのは楽しいですね。 ムーミンショップがあったのは本場ならでは。 でも、さすがに北欧は物価が高い。このあとスペインに行って改めて実感することになるのですが、ミネラルウォーターの500mlペットボトル1本が2.5ユーロ。ミハスというスペインの小さな町の安売りスーパーで買えば0.5ユーロだったので、それと比較するとなんと5倍。バルセロナの空港だって1ユーロですから2.5倍です。 福祉と社会保障のために税率を高くするという北欧スタイルは、一理あると思っているのですが、こうやって実感すると、やっぱりダメージを受けますね。 それはさておき、スペインです。 不景気で治安が悪い。マドリッドなどの都市部では、スリや首絞め強盗が出るときいていたのでかなり不安だったのですが、ツアーですし、都市部以外の観光地では、普通に気をつけていればいいレベルでした。 ローマ帝国の支配から、イスラムに、そしてレコンキスタ(国土回復運動)によりキリスト教勢力が統治するにいたったイベリア半島は、他のヨーロッパ諸国に比べても、文化の重層構造が顕著です。 コルドバの町にある聖マリア大聖堂などはいい例で、最初はイスラムのモスクとして建てられたものですが、レコンキスタのあと、カトリック教徒がこの土地の支配権を持つと、この中に礼拝堂やカテドラルが新設され、イスラム教とキリスト教が混在する建物になっていました。とにかくやたらに広いうえにやたらに柱が立っている。おまけに大聖堂の中にはいくつも礼拝堂があり同時に複数のミサが行われたりしている。なかなか見られない光景でした。 9/27
フリーになって考える、一日の時間の使い方 会社を辞めてから、もう一ヶ月近くになりますが、まだ身体が慣れません。 今までは、昼間出勤して、夜、原稿を書いていたので、夜更かししがちで、だいたい午前5時くらいに就寝して、午前10時から11時頃に起きて出勤していました。 会社を辞めたら、もう少し早寝早起きにしようかなと思っていたのですが、つい今までのペースで仕事をしてしまい、寝るのが5?6時くらいになってしまう。 当然起きるのは、昼頃です。 そうすると午後の時間が経つのが早いのですね。 なんだかぼやぼやしてるうちに、夕食の時間になってしまう。 「おかしいなあ。会社員の時は、これだけの時間で仕事をずいぶんこなしてたんだけどなあ」と、すごした時間のゆるさに首をかしげてしまいます。 9/27
文化系のための甲子園、「高校生クイズ」の楽しみ方 毎年、高校生クイズを楽しみにしています。 今年は30周年だったとか。 確かに、この番組、自分が就職してから始まりました。それが悔しかった。 高校生の時なら、一も二もなく参加したはずです。 クイズの甲子園なんて、素晴らしすぎる。 9/27
福岡に帰る時のお楽しみ ここのところ、頻繁に福岡に帰っています。 ゴールデンウィークに実家で法事があったのを皮切りに、5月の中旬に卒業した高校での講演会、7月に九州戯曲賞の選評会のため。8月の中旬に福岡・九州地域演劇祭の大学演劇部合同公演で『髑髏城の七人』が上演されたのを観に。そして9月の頭にはプライベートな用事でと、この5ヶ月で5回。月に一回は帰郷していることになります。 9/27
『仮面ライダーW』、イエスタデイ・メモリ裏話 『仮面ライダーW』が先週の日曜日、最終回を迎えました。 いい最終回だったと思います。 平成ライダーシリーズの過去作で何度か見られた、展開の迷走のようなものがなく、作品の狙いがぶれずに最後までキチッと完走したな、という印象を受けました。 まあ、自分も参加していたので身びいきなところはあるかもしれませんが。 ただ、塚田プロデューサーの脚本へのこだわりが、功を奏したのは間違いないでしょう。 主人公は探偵で「事件篇」「解決篇」という前後編の構成を崩さない、風都という限定された空間を舞台とする、など、今までにない縛りを作り、その中でどれだけ物語のバリエーションが作れるかに挑戦するというのは、なかなかハードルが高いことです。 そのこだわりに、メインライターである三条陸さんと長谷川圭一さんが、よく応えたなあとも思います。 僕も、第一回の脚本を読んだ時から、「今回のライダーは脚本が面白い」と感じていました。 ただ、ライダーのデザインはシンプルだし、変身アイテムがUSBメモリという子供には馴染みのないものだし、探偵という設定もおとなっぽいし、子ども達はどういう反応になるかなと、ちょっと不安でした。 でも蓋を開けてみれば、変身ベルトもよく売れているし、番組の視聴率も好調だった。しっかり脚本を作ればそれはお客さんに届くのだと、安心しました。 だけど、この中にゲストライターとして加わると思うと、プレッシャーもありました。 単発ゲストなので、スタートから早い段階での話のバリエーションを広げる時期ならまだ参入もしやすいけれど、自分の仕事のスケジュールから、書けるのはシリーズの後半になることはわかっていました。二号ライダーが出てきて、主役のパワーアップが行われる時期です。 そういう大切なところで、ポツンと入って、流れを壊したらヤバいなあと思っていたのです。 ただ、不安がってても仕方がない。とりあえずどんな話をやるか決めなきゃいけない。 最初の打合せの時に、先ほど上げたいくつかの縛りを聞きました。 今回の『W』ではガイアメモリという特殊なメモリの能力で、ライダーも怪人も変身します。 ビースト・メモリであれば、獣のように力が強い怪物になる。ウェザーというメモリなら気象を自由に操れる怪物になるという感じです。 そのメモリのアイディアが各話の肝になるので、使えそうなメモリの名前がリストになっていました。 その中の、イエスタデイというメモリ名が目に留まりました。 昨日の力を持つ怪物って、どんな能力なんだろう。他の物と違って、ちょっと想像が付きません。 リストの中には、名前だけ拾ってまだ能力を決めていない物もある。イエスタデイもそんなメモリでした。 でも毛色が違う分、面白いことが出来るかもしれない。ちょっとこだわってみたいと思いました。 9/27
"会社員中島"、最後の日の記録 ついにというか、とうとうというか、8月20日付けで双葉社を退社しました。 当日の動きをメモしていたので、それを記します。 昼すぎに出社し、会社の書類などは概ね片付けていたので、あとは自宅に送るものを梱包。 その合間を縫って、各部署に挨拶回り。社長も役員も夏休みとってて結構お世話になった人達に挨拶が出来なかった。 「まだ、会社にくるだろう」と思われてるんだろうなあ。 実際、仕事のつながりが完全に切れるわけではないし。 9/27
是非観てほしい原恵一監督の新作『カラフル』 前回話題にした『大江戸ロケット』で思い出したのですが、原恵一さんと初めてお会いしたのは、この作品のパンフレットでの対談の時でした。 その年のゴールデンウイークに公開された彼の監督作品『映画クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲』が、あまりにも面白かったので、「是非この人と話をしてみたい」とスタッフに頼んで、対談をセッティングしていただいたのです。 9/27
四半世紀の二足のわらじを脱ぐ日を前に 会社を辞めるまで、もうあと10日ほどになりました。 夏休みなどもあるので、仕事をするという意味での出社は明日限りです。 とはいえ、なんだか実感はわきませんね。 机の整理などもしていますが、普通の業務もこなしているので、昨日の続きの仕事をしている感じがあります。 これが定年で辞めるのならば、もう少し収束感があるのでしょうか。 9/27
大谷翔平 その先へ 米プロスポーツ史上最高額での契約でロサンゼルス・ドジャースへ入団。米野球界初となるホームラン50本、50盗塁の「50-50」達成。そしてワールドシリーズ優勝。今季まさに頂点を極めた大谷翔平が次に見据えるものは――。AERAとAERAdot.はAERA増刊「大谷翔平2024完全版 ワールドシリーズ頂点への道」[特別報道記録集](11月7日発売)やAERA 2024年11月18日号(11月11日発売)で大谷翔平を特集しています。 大谷翔平2024
アメリカ大統領選挙2024 共和党のトランプ前大統領(78)と民主党のハリス副大統領(60)が激突した米大統領選。現地時間11月5日に投開票が行われ、トランプ氏が勝利宣言した。2024年夏の「確トラ」ムードからハリス氏の登場など、これまでの大統領選の動きを振り返り、今後アメリカはどこへゆくのか、日本、世界はどうなっていくのかを特集します。 米大統領選2024
本にひたる 暑かった夏が過ぎ、ようやく涼しくなってきました。木々が色づき深まる秋。本を手にしたくなる季節の到来です。AERA11月11日号は、読書好きの著名人がおすすめする「この秋読みたい本」を一挙に紹介するほか、ノーベル文学賞を受賞した韓国のハン・ガンさんら「海を渡る女性作家たち」を追った記事、本のタイトルをめぐる物語まで“読書の秋#にぴったりな企画が盛りだくさんな1冊です。 自分を創る本
江戸の夜空に・・・花火に思う『大江戸ロケット』 今日の東京は猛烈に暑いです。 日差しが強いを通り越して、もう凶暴です。力任せにねじ伏せてくる感じ。 アブラゼミの声がして、もう夏真っ盛りですね。 夏と言えば花火。 今年はめずらしく隅田川花火大会を見に行ってきました。 9/27
ゲキ×シネ『蛮幽鬼』、完成披露試写会 ゲキ×シネ『蛮幽鬼』の完成披露試写会の舞台挨拶に出てきました。 登壇者は、上川隆也さん、早乙女太一さん、稲森いずみさん、そして僕の四人です。 ゲキ×シネとは、舞台を収録して映画館などの大スクリーンで上映するものです。 そのうち他の劇団の物もやるかもしれませんが、今は劇団☆新感線の作品だけを映像化しています。 舞台中継というと、よくテレビでやっている平面的な映像を思い出される方も多いでしょうが、ゲキ×シネの場合はカメラを10数台入れて多角的に撮影した物を編集するので、迫力も見やすさも違う。 役者のアップなど、本番中には僕らも観られないカットも多くて、これはこれで新鮮な発見があったりします。 9/27
二回目を迎えた九州戯曲賞 去年に引き続き、九州戯曲賞の選考会で、福岡に行っていました。 今年で二回目のこの賞はその名の通り、九州地区の演劇活動の活性化を目指して作られたものなので、応募資格は九州に拠点を置いて活動している劇作家になります。 大学進学で上京してから32年。東京生活の方がはるかに長くなっているとはいえ、やはり故郷には思い入れがあります。九州戯曲賞の選考委員になってくれと打診を受けた時にも、躊躇せずに引き受けました。 今年の審査員は、僕の他は、横内謙介・古城十忍・松田正隆・岩崎正裕各氏というそうそうたる面々。 戯曲賞の審査員などあまりやったことがないので、新鮮なせいかもしれませんが、この審査会は結構楽しみなのです。 九州という風土のせいか、応募作にエンタメ系が多く、僕にも理解しやすいということもあるのかもしれませんが、他の劇作家の皆さんと、応募作の一つ一つを論じていくことが面白い。 自分の作風を確立して活躍している皆さんなので、一つの作品の読み方も視点が異なる。 「ああ、そういう見方があったのか」とこちらも発見することが多いのですね。 特に松田正隆さんなどは、全く作風が違うので、こちらが思いも寄らない読み方をしたり、まったく気にしなかったところに引っかかったりする。それが実に刺激的なのですね。 審査員は全員、現役の劇作家です。応募作を読む時も、どうしても書き手の読み方になるのだと思います。他人の作品を語ることは、結局、自分の作劇術を語ることになるんでしょうね。 今回は、残念ながら大賞は出せず、佳作に終わりました。 どの作品も面白い部分はありながらも、欠点も目立つ。その時、僕が押したのは、結局書き手として、「ああ、この手があったのか」と刺激を受けたモチーフを持った作品でした。 審査結果は、九州地域演劇協議会のサイトで発表されますので、興味のある方は是非そちらをご覧になって下さい。 審査会のあと、夕方から候補者と一緒に審査発表をかねた懇親会があります。 とはいえそんなに堅苦しいものではなく、居酒屋の一角を借り切って、我々審査員と、候補者の皆さん、それに戯曲賞のスタッフの方々が膝をつき合わせてワイワイとやる。 この賞のスポンサーは、めんたいこの老舗ふくやさんです。これも福岡らしくて、いいなと思います。 ふくやのめんたいこをつまみながら、それぞれの作品の選評から活動状況、地方での演劇活動の話などになっていく。 同じ九州とはいえ、福岡市内と他県では、かなり状況が違う。 今回の候補者で言っても、福岡市内で若者を中心に動員1000人を集めている人気劇団の主宰もいれば、鹿児島の人口三万ほどの市で活動している人もいる。僕の故郷も人口五万程度の市で、それでも大概田舎だと感じているので、活動を継続していくのは本当に大変だろうなと思います。 そういう人が、この賞をきっかけにして、他の九州で活動している人達とネットワークが出来れば、それだけでも賞がある価値はあるんじゃないでしょうか。 まあ、東京でやっている人間が一日福岡に来て感じたことなので、あまり偉そうなことは言えませんが、こういう賞の審査員になることで、何か刺激になることが一つでも伝えられるのであれば、時間の許す限り、引き受けたいなとは思っているのです。 横内さんなんかは、僕が審査員をやっていることが珍しい珍しいと言うのですが、それはただ依頼がないだけなんですよ。 確かに、これまでは会社員だったので使える時間に限界がありましたが、それもこれからは変わりますしね。 9/27
"二足のわらじ"を卒業します 『ジャンヌ・ダルク』の製作発表に出てきました。 演出の白井晃さんに音楽の三宅純さん、それに脚本の僕。 主役の堀北真希さんや伊藤英明さんを始めキャストもずらりと13人。 これだけ人数の多い製作発表も初めてでしたが、これだけ「ホンが出来ていない」ということが話題になったのも初めてでした。 地道にやってはいますが、時間がかかっているのも事実ですね。 9/27
SFへの扉を開いてくれた筒井康隆編『SF教室』 筒井康隆さんと言えば、彼のブログ『偽文士日碌』を楽しみに読んでいます。 執筆活動だけでなく、神戸と東京を行き来しながら、テレビ出演、ご自身が出演する朗読会など、まだまだ精力的に活動されている姿が伺えて、ホッとします。 一昨年、初めてライトノベルを執筆した際に、イラストのいとうのいぢさんと一緒にサイン会を行った時の日記など、暴漢が襲ってきたらどうする、自分がいとうのいぢを守れと言うのかと心配が暴走する描写など、往年の筒井節が健在で、嬉しくなってしまいました。 9/27