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第55回 NEIL YOUNG INTERNATIONAL HARVESTERS/ A TREASURE
1980年代は、制作環境や音楽メディアなどの劇的な変化もあり、難しい時代だった。ニールは、信頼していたデイヴィッド・ゲフィンとの意見対立という問題も抱え、最終的にこの問題は法廷に持ち込まれる寸前まで行ってしまっている。82年、テクノと呼んでもいい『トランス』でそのゲフィン時代をスタートさせた彼は、つづいて、カントリー色を前面に打ち出した『オールド・ウェイズ』というタイトルのアルバムを仕上げていた。しかし、ゲフィン側が発売に難色を示したため、ロカビリーの『エヴリバディーズ・ロッキン』(リーゼントにピンクのスーツ!)を短期間で仕上げると彼は、ナッシュヴィル系のミュージシャンたちと長いツアーに出たのだった。
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