マタハラで終業式5日前に小学校を去った41歳女性教師 教員志望者減少の背景にある悪しき慣習
dot.「お母さんに3時間ちょうだい。学校のものを全部片づけてくるから」 ある土曜、そう言い残して子どもに留守番をさせ、北野香織さん(仮名、41歳)は都内にある勤め先の小学校に向かった。第3子を妊娠中、おなかの強い張りに耐えながら勤務していたが、産婦人科医から切迫早産(早産しかかる状態)の診断書が出たことで...
「お母さんに3時間ちょうだい。学校のものを全部片づけてくるから」 ある土曜、そう言い残して子どもに留守番をさせ、北野香織さん(仮名、41歳)は都内にある勤め先の小学校に向かった。第3子を妊娠中、おなかの強い張りに耐えながら勤務していたが、産婦人科医から切迫早産(早産しかかる状態)の診断書が出たことで...
「参院選、若い世代を助けるとは言っているけど、それは30歳くらいのことで自分は対象外。就職氷河期世代の問題なんて候補者は本気で考えているように見えない」 九州地方に住む木村武さん(仮名、49歳)は今年3月に仕事を失い、参議院選挙にいら立ちを覚えてしまう。失業手当をもらいながら就職活動中だが、あまりに...
昨年12月25日、政府は学童保育の職員の配置基準を規制緩和する閣議決定を行った。現在、学童保育には2人以上の職員が配置されていなければならないが、政府は職員が1人いれば運営できるようにする方針だ。これに対して、日本弁護士連合会は同日、反対する意見書を内閣総理大臣など関係大臣に提出した。学童保育は、...
「夫に転勤があって仕事はできなくなった。私って、いったい、何なのだろう」 都内で生まれ育った山中夏美さん(仮名、30歳)は、“寿退職”して夫の姓となった自分に大きな疑問を抱くが、それを胸のうちにしまっている。27歳で10歳年上の男性と結婚した。夫は安定した企業で働いているが転...
「名の知れた大手の派遣会社でさえ、手の届かない存在。正社員になるなんて、夢のまた夢ではないか」 埼玉県に住む木村正則さん(仮名、35歳)は、正社員になることへのハードルの高さを感じている。 都内で生まれ育った正則さんは、留年したことをきっかけに2年生で大学を中退。学生時代からアルバイトをしていたスー...
「栄養士としての仕事だけできる求人などめったにない」 都内の認可保育所で働く加藤明日香さん(仮名、30代)は、あきらめ顔だ。待機児童解消のため保育士の処遇改善は進むが、子どもの食を支える栄養士の処遇については、まるで光は当たっていない。 明日香さんは社会福祉法人の大手に就職した。保育所で子ども向けの...
東京目黒区の船戸結愛ちゃん(5)が虐待を受けて死亡した事件で27日、東京地検は保護責任者遺棄致死の罪で父親の船戸雄大容疑者(33)と母親の優里容疑者(26)を起訴した。幼い子どもを守るためには、どのような対策が必要なのか。ジャーナリストの小林美希氏が緊急提言をする。* * *「あしたはできるように...
「会社は素人。何ひとつ分かってもらえず、パワハラでうつになった」 都心に新規開設された認可保育所で働いていた星野美香さん(仮名、40歳)は、パワーハラスメントを受けてうつ状態に陥り、わずか半年で職場を去った。 もともと幼稚園教諭だった美香さんは、20代前半のうちに結婚し出産。子育てに専念するため専業...
「妊娠の順番制は看護師も同じ。妊娠中でも夜勤から逃げられない分、もっと過酷かもしれない」 東海地方の病院で働く芦屋恭子さん(仮名、36歳)はため息をつく。人手不足のなかで夜勤をこなし、切迫流産(流産しかかる状態)になりながらも「なんとかここまできた」と、産前休業に入って安堵(あんど)している。 結婚...
「フライングしてしまい、お腹が大きくなるのを必死に隠していました」 都内で保育士として働く松野裕子さん(仮名、30代後半)は、自身が受けた“妊娠の順番“について語り始めた。 裕子さんの勤務先は社会福祉法人が運営する認可保育所だが、年収は300万円を超える程度の低賃金で、サービス残業が多いことから保育...