安田大サーカスには、まだまだ可能性があると信じる団長。コロナの状況にもよるが、来年は全国ツアーを考えている(撮影/写真部・高野楓菜)
安田大サーカスには、まだまだ可能性があると信じる団長。コロナの状況にもよるが、来年は全国ツアーを考えている(撮影/写真部・高野楓菜)

――いろんな経験を経て、現在の3人の関係性に変化はありますか?

 2人がどう思っているのかはわからないですけど、僕は3人でいるのは純粋に楽しいです。昔は、あんなにムカついていたのに不思議ですよね。

 3人での仕事は昔に比べて随分減りましたけど、定期的にちゃんと会っています。3人でいると、僕がすごい絡んでいくので、2人は「うざいなー」と思っているでしょうね(笑)。2人とも全然喋ってくれないから寂しいんですよ。僕は3人だけでご飯行ったりもしたいのに…。

 昔は、クロちゃんの相談にのったりしたこともあるんですよ。松竹芸能で打ち合わせした後に、クロちゃんと一緒に歩いて家に帰ったりもしました。ディレクターや社員の悪口、先輩の愚痴とか、ああだこうだ言いながらね。

 今でも、そういう相談してくれたら、僕はすごくうれしいんですけどね(笑)。

――最後になりますが、今後の目標を教えてください。

 安田大サーカスは来年20周年なので、やっぱり全国ツアーをやってみたいですね。でも、たぶんクロちゃんは嫌がるでしょうねー(笑)。HIRO君も絶対「やりたい」とは言ってくれないんですよ。いつも「別にいいっすよ」みたいな軽い感じで返してくるので、なんか僕が無理やり付き合わせているような雰囲気になるんです。

 そんな感じでやるのは嫌や!って、いつも言うんですけど、まあ僕がいつもこんな感じでうるさく言うから、アイツらも面倒くさくなるんでしょうね(笑)。

 3人で何かをやることで、特にメリットっていうのは現時点では見えてこないですけど、それはやってみないと分からない。やったことが実を結ぶし、やらなければ何も実を結ばない。0.000001%でも、何か可能性があるのなら、もう一度3人で挑戦してみたい。

 僕は、3人が合わさった時の面白さに、いちばん可能性を感じていますから。

(聞き手・構成/AERA dot.編集部・岡本直也)