大泉洋が明かす「ラジオもバラエティーも楽しめなくなった過去」

2019/01/25 10:30

 役を演じたことで、酪農家を思う気持ちが自然と強まっていた。この映画で「何か貢献できれば」と。

「映画を観て、好きになって、その土地に行きたいという思いが強くなる。映画ってそういう一面があるメディアだと思っています。特に去年は震災もあって、経済的にも復興してほしい。『こんだけいいところだよ』ということを伝えたい」

 北海道の話になると口調に熱がこもる。それほどまでに愛を持っている地元だが、現在は、東京と北海道を行き来する日々が続く。だが、決して「上京」ではない、と。

「飽きっぽい性格」だという(撮影/写真部・片山菜緒子)
「飽きっぽい性格」だという(撮影/写真部・片山菜緒子)

「あくまでも『役者の仕事をしに東京へ行く』というスタンスです。北海道には役者の仕事は少ないし、ドラマや映画は1本作るのに何カ月もかかる。だから自然と東京にいる時間が長くなっているけれど、上京ではないんです」

 こうしてバラエティー番組と役者の両方をやることで、自認する「飽きっぽい性格」とのバランスも取れるようになった。それぞれのモードを使い分けるから、ギャップも不自然さもない。ただ、重たい役を演じるときは「コメディーよりは精神的に疲れる」と言う。人質の女性を見殺しにしてしまう警察官を演じた映画「river」(2003年)では、役を引きずりすぎて、ラジオもバラエティーも楽しめなくなってしまった。

「撮影期間中はずっと役に入り込む役者もいれば、それだと疲れるから本番だけ集中するという人もいる。いろいろ経験を重ねて、少しずつ演じ方も変わっていきました。今は本番が終われば、なるべくフラットでいるようにしています」

「そらのレストラン」では大泉演じる亘理が、チーズ作りの師匠で、父親代わりでもあった存在を亡くして意気消沈し、周囲の声を閉ざすシーンがある。そんな亘理の役柄に「自分もそういうところがある」と共感する。

「亘理を見ていると『早く立ち直れよ』と思うことがある。でも、僕もうじうじするタイプだから、似ている気もする。悩んでいると、友達が一生懸命なぐさめてくれるじゃない。ありがたいけど、そんなに簡単に立ち直れるものではないし、ここだというタイミングでもらった言葉が響くんだろうね」

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