■過去には「変なおじさん」に扮装

「with online」(2021年11月17日配信)では、マネージャーから「次はこの仕事が決まったよ」と伝えられて「嫌だな」と思ったことはないと明かしていた菜々緒。好きだと思うことを仕事にできたのだから食わず嫌いは絶対せず、イヤイヤやっていても、自分の血肉にはならないと思っているという。

「過去には『めちゃ×2イケてるッ!』の企画で、志村けんさんの“変なおじさん”に扮してランウェイを歩いたこともあります。ハゲヅラをかぶった腹巻き姿で、顔のシミや鼻毛、青ひげもメークで再現させ、反響を呼びました。また、悪女役をやり始めた当初、主人公に汚い言葉を投げかけたり暴力を振るったりする役を演じているのを見た祖母が泣いていたと聞き、『ちょっとどうしよう』と思ったと、トーク番組で明かしていたことも。そうした中、女優としての幅を広げようとした頑張りは好感が持てます」(同)

 それだけなく、菜々緒らしい「はっきりした物言いもまだ支持されている」と言うのは、民放ドラマ制作スタッフだ。

「以前、自身のインスタグラムで、『お風呂で簡単に痩せられる方法教えて』という質問に、『そんな考えだから痩せられないのでは? 簡単に痩せる方法なんてないと思う』と返答。また、9月に行われた出演映画のイベントでも『大好きな人がインスタのストーリーを見てくれません』という悩みに、『本当にみんなSNSに依存しすぎですよね。何でもSNSを通してやろうとし過ぎている』『もっと違う幸せを見つけるべき』と助言していました。辛口になっても、しっかり正論を述べるところは変わっていません。それを苦手と感じる人もいるかもしれませんが、彼女の魅力のひとつであることは間違いない。今回のドラマで好演すれば、医療系ドラマがハマる女優として、米倉涼子のような路線へとシフトチェンジできるかもしれません」

 芸能評論家の三杉武氏は、菜々緒についてこう述べる。

「『サイレーン~』での橘カラ役はそのふてぶてしい悪女ぶりに加えて、アクションシーンや色っぽい下着姿、シャワーシーンも含めて非常にインパクトがありました。近年は『4分間のマリーゴールド』で天真爛漫でピュアなヒロインを務めたり、『おんな城主 直虎』で大河ドラマに出演したりと、女優として活躍の幅を広げています。医療ドラマとしては過去に『TOKYO MER』に出演してはいますが、初の医師役となる今作のドラマでは、知的な役をどう演じるのかも含めて、新たな一面が見られそうです」

 菜々緒だからこそ演じられる医師役を期待したい。(丸山ひろし)

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丸山ひろし

丸山ひろし

埼玉県生まれ。大学卒業後、出版社に勤務し雑誌編集業務に従事。その後ライターに転身し、現在はウェブニュースや、エンタメ関連の記事を中心に執筆している。

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