「立皇嗣の礼の行事の締めくくりのタイミングで、秋篠宮家が親族の雑音に巻き込まれる結果となったのは残念です」

 ご夫妻のせいではないが、長女の眞子さんの夫の小室さんがNY州の司法試験に落ちて騒がれた。また紀子さまの親族の結婚相手が、神宮と神武、昭和以前4代天皇陵への参拝という神聖な儀式が続くなかで、邪推を招きかねないタイミングでのビジネス行為をマスコミに騒がれる結果になった。

「昭和の時代から皇室を見てきた身としては、一般の人の敬愛が薄れ、皇室離れにつながりかねない状況が続いている状況が心配です。秋篠宮ご夫妻は、親族の考えや行動について口をはさむことはなさらないが、大事な節目の時期は、周辺もしっかりとコントロールしていただきたかったとの思いはあります」(小田部氏)

「愛子天皇」人気と現実

 皇室そして天皇という地位は、人気商売ではない。

 皇位の継承は典範に定められ、人気のある皇族だから天皇に即位することもない。しかし、秋篠宮さまに継ぐ、皇位継承者である悠仁さま(15)と愛子さま(20)が何かにつけて比較される傾向にある。

 悠仁さまの存在感が増すのは、皇族としての成年を迎える18歳からではあるが、先日20歳の成年を迎えた愛子さまの人気ぶりは、成人の記者会見の盛り上がりに象徴されている。サーフボードからご家族で落ちたお話や、「どこでも寝られる」といったエピソードを交えて、笑いもまじる明るい雰囲気で会見を終えた。

 先の小田部氏は、こうも言う。

「僕は今の皇室のご子孫が皇位を継承するのがいいと思っています。女系も容認していますが、男系を否定するわけでもありません。ただし、皇室の先行きを考えると愛子さまにも皇位継承権を持たせた方が幅は広がるように思います」

 巷でも愛子さま人気の時流に乗って、上皇ご夫妻と同じ世代の皇室ファンにも、そうした考えを持つ人は増えているようだ。

 先日、上皇ご夫妻の引越しに伴う葉山ご滞在のため、高輪の仙洞仮御所にたくさんの人が見送りのために集まった。上皇ご夫妻と同世代と思われる人も多く、杖を突き、また家族に支えられながらご出発を待つ人も少なくない。

 上皇さまと同じ年だという88歳の男性は、「皇室を維持するためには、愛子さまが天皇でも良いのでは」と話した。また別の男性も、「愛子さまの成年の会見の印象を挙げて、天皇という言葉を口にした」 

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愛子さまの成年行事