プロ3年目の飛躍を感じさせる巨人・堀田賢慎(写真提供・読売ジャイアンツ)
プロ3年目の飛躍を感じさせる巨人・堀田賢慎(写真提供・読売ジャイアンツ)

 巨人の堀田賢慎が大きな飛躍を遂げそうな雰囲気を漂わせている。

【写真】巨人で“太く短く”活躍した投手と言えばこちら!

 今季からチームのローテーションに食い込み、将来的に大エースとなれるのか。また、プロ入り直後の手術を経た20歳の右腕が活躍すれば、今後の編成方針に影響を与える可能性もある。

「楽しみだなと思ったのはジャイアンツの堀田投手。キャンプで見させてもらったんですけどストレートはもう本当に1軍クラス。育成選手なんですけど、故障さえなければ早くに上がってくるんじゃないかなと楽しみです」(松坂大輔氏)

 2月28日に行われた「スカパー!プロ野球」の新CM発表会で、松坂氏が名前を挙げたのが堀田だった。昨年限りで現役を引退した平成の怪物は解説者として今キャンプは全チームを取材。各球団をじっくり見て回った中で大きな期待を込めて名前を挙げた。

 堀田は青森山田から19年のドラフト1位で巨人に入団。奥川恭伸(星稜→ヤクルト)、宮川哲(社会人・東芝→西武)の抽選を外した巨人の“外れ外れ1位”となったが、その才能は彼らに負けないだけのものを当時から感じさせていた。

「複数球団がマークしていた超高校級投手。他球団がドラフト1位指名するのではないかという声もあったので残っていたのは想定外だった。巨人にとっては素晴らしいドラフトに思えました」(巨人担当記者)

 中学時代から岩手・花巻リトルシニアで全国大会出場を果たすなど将来を嘱望されていた堀田。父と兄は菊池雄星(ブルージェイズ)、大谷翔平(エンゼルス)などを輩出した花巻東野球部OBだが、自身は花巻東ではなく青森山田の野球部でその才能を磨いた。甲子園出場こそなかったものの、現在ロッテでプレーする佐々木朗希(大船渡)と同じく東北の逸材として大きな注目を集めていた。

「佐々木とともに素晴らしい素材だった。特Aランク投手2人がいたので在学中の東北出張は効率が良かったのを覚えている。ただ故障に対する心配はゼロではなかった。青森山田で堀田は2年生の時から軸としてプレーし、チームで大事な試合は常にマウンドにいた。高校時代に身体が一気に大きくなったため、技術とのバランスが崩れていた可能性もある」(在京球団編成担当)

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プロ入り直後の手術は“英断”だった?