小室さんは、LL.Mの1年からJ.D(Juris Doctor法務博士)に編入して合計3年間は、しっかり学んでいる。
「おまけに、小室さんが卒業したフォーダム大学のロースクールJ.D修了生の同試験合格率は92%です。昨年の試験は、結婚問題で気の毒なほど報道にさらされていましたから、集中できなくても無理はない。懸念材料のなくなった今回は、合格できるのでは」(同)
気になるのは、ビザの問題だ。
小室さんは、学生ビザ(Fー1)の延長プログラムであるOPT(オプショナル・プラクティカル・トレーニング)で滞在していると見られる。このビザは、米国の大学や大学院を出たあとも、文系は1年、理系は3年間、関連する仕事で働くことができる。
小室さんが法科大学院を修了したのが昨年5月。
OPTであれば、今年の5~7月にはビザが期限切れになる計算だ。晴れて弁護士となっても、もしくはロー・クラークのままでも米国で働き続けるには、新しいビザを取得する必要がある。
小室さんにあてはまるのは、専門職に就く外国人が取得するH-1Bビザだ。
H-1Bビザを取得できるのは毎年、6万5000人程度。 申請者は、雇用主のサポートを得て同ビザを管轄する米移民局に申請する。移民局は、コンピューターによる無作為抽選で、通過者を決定。通過した申請者は90日以内に手続きを行い、晴れてビザを取得することができる。
米国ビザの代行申請を行う行政書士法人IMS(東京都港区)はこう説明する。
「そもそも日本人が米国で働き続けるのは大変です。米国の大学や院を出た新卒の日本人が現地で就職しようと思ったら該当するのは、H-1Bぐらいしかありません。しかし抽選の当選率が30%ほどの年もあり、取得するまでのハードルは高い」
せっかく留学して米国の大学や大学院を出ても現地で就職できる人は、ごく一部という厳しい現実があるという。
だが、今年に小室さんが米国でH-1Bビザを得るのは、そう難しいことではないかもしれないのだ。