越野医師は高校生のとき、新聞社の取材に「夢はノーベル賞」と話していた。その思いは、いまも変わらない。

「日本人のノーベル賞受賞者は増えていますが、女性の受賞者はいません。日本での第1号になりたい気持ちは持ち続けています。でもノーベル賞はゴールではなく、目標はいまも昔も『人の役に立ちたい』という願いです」

越野沙織(こしの・さおり)/2015年東京医科歯科大学卒。東京大学医学部附属病院初期研修医、ロヨラ大学放射線科レジデント、順天堂大学医学部放射線診断学講座助手、ピティエ=サルペトリエール病院放射線科客員研究員などを経て、21年より東京大学医学部附属病院22世紀医療センターコンピュータ画像診断学/予防医学講座特任助教。

(文=神 素子)

※週刊朝日ムック『医者と医学部がわかる2022』から抜粋、一部加筆