“単年勝負”の日本ハム新庄監督、チーム低迷なら「今季限り」で辞めてしまうのか

　新庄監督はキャンプイン後から実際のプレーを見てチームの編成、戦術、育成方法などを構築することが予想される。対する他球団はオフの期間からデータなどを分析して万全な状態でキャンプインを迎えているはずだ。日本ハムはスタート時点で少し出遅れている感もある。

「監督就任決定もかなり直近に決まったと思います。スターが帰ってきたことで盛り上がったが、ここからはグラウンド内に目が向けられる。日本ハムの今年のチーム力が明らかになった時にどうなるか。勝てなかった時の逆風、本人の気持ちがどうなるかも心配です」（新庄を現役時代から知るスポーツライター）

　オフには伸び悩んでいる清宮幸太郎に減量指令を出し本人も真剣に取り組んだ。ムードメーカーの杉谷拳士はテレビ出演を取りやめてまで新シーズンに備えた。新庄監督は選手のモチベーションを喚起し、選手たちからも本気度が伝わってくる。契約期間は1年と会見時に明かしているが、状況を見る限り短期ではなく中長期的展望でチーム作りを考えているようにも見える。

「新たに就任した監督には複数年契約を提示し、数年かけて土台からの立て直しを依頼するのが定石です。特に日本ハムは過渡期ですから。新庄監督もオファー段階ではそうだったはずで本人が敢えて単年契約を望んだようですね。いつ辞めても良いというのは心のどこかに持っているはず。監督業に飽きたり新しい興味が出てきたらシーズン終了後に退任できるようにしたのかもしれない」（新庄を現役時代から知るスポーツライター）

　新庄人気が盛り上がる中、状況次第では1年での退任の可能性も指摘される。本人も就任会見で「1年、1年勝負をしようと。だから来年この場所にいないかもしれない」とも語っている。これまでも多くの場面で“気分屋”ぶりを発揮してきた男。心変わりなどが生じればユニフォームをあっさり脱ぐ覚悟があり、単年契約はそのためとも取ることができる。

「現役時代、そして引退後も気持ちの赴くままに生きてきた自由人。監督業にはそれとは比べ物にならないほどの責任がある。結果が出なければ関係者、マスコミ、ファンからの大きな逆風が生じる。苦しい状況が続けば辞めるという選択肢も出てくるはず」（新庄を現役時代から知るスポーツライター）