「謙虚さの中に相手への気遣いもあるので、性別を問わず好かれているのでしょう。以前WEBマガジンで明かしていたエピソードなのですが、撮影現場で弁当の量が足りず『ちょっと足りなかったな』とつぶやくと、大先輩が『自分の分も食べていいよ』と言ってくれたので、ありがたく弁当をもらったとか。すると、翌日からも『あげるよ! お腹空いてるでしょ』と弁当を勧められ、その時はおなかが一杯だったのに『はい!空いてます!』とウソをついて苦しみながら食べたと語っていました」(同)

 演技に関しても先輩からの評価は高いようだ。女性週刊誌の芸能担当記者は言う。

「現在放送中のNHK大河ドラマ『青天を衝け』で、町田は土方歳三役を演じていますが、9月に放送された『あさイチ』(NHK総合)で主演の吉沢亮が“うっとり”した場面として町田の殺陣のシーンを挙げていました。あまりにもかっこいいので、渋沢喜作役を演じている高良健吾と『土方が出てきたら土方に持っていかれるね』という話になり、2人で『どうするか……』と会議をしたというエピソードがありました。そんな町田ですが、顔が整いすぎているので『かっこいい俳優』という認識で止まっていた人も多いはず。しかし、知名度が上がっていくと同時に、演技力に加え、謙虚さなど人の良さもジワジワと伝わってきたことから、ファンが増え続けているのでしょう」

 ドラマウオッチャーの中村裕一氏は、町田の魅力と今後についてこう分析する。

「清潔感あふれる端正な顔立ちと、笑った時にクシャッとなる目尻の愛らしさ。大人っぽいルックスと子どものような笑顔のギャップが、多くの人の心をわしづかみするのだと思います。3年前の出演作『女子的生活』では、主演の志尊淳演じるトランスジェンダー・みきと共同生活をする大学の同級生・後藤を好演。有村架純主演の『中学聖日記』では、有村演じる主人公の婚約者として見事な演技を披露しました。今は多くのファンからの『こうあってほしい』という理想になるべく寄り添う時期だと思いますが、俳優としてはそのイメージを大胆に裏切って、冷酷に相手を追い込む非情なキャラクターや、常にドタバタして落ち着かないコミカルな役なども見てみたいところです」

 ルックスだけでなく人間としても魅力的な町田。さらなるブレークが期待できそうだ。(丸山ひろし)

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丸山ひろし

丸山ひろし

埼玉県生まれ。大学卒業後、出版社に勤務し雑誌編集業務に従事。その後ライターに転身し、現在はウェブニュースや、エンタメ関連の記事を中心に執筆している。

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