バスケットボール日本代表の八村塁(左)と渡邊雄太 (c)朝日新聞社
バスケットボール日本代表の八村塁(左)と渡邊雄太 (c)朝日新聞社

 史上最強の呼び声が高いバスケットボール男子日本代表が、いよいよ大舞台に挑む。日本代表は本日26日夜9時に初戦を迎えるが、1976年のモントリーオール大会以来の五輪出場でどんな成績を収めるのか注目される。

 今回の日本代表は、現役のNBAプレーヤー2人を抱える。主軸となるのは八村塁(ワシントン・ウィザーズ)と渡邊雄太(トロント・ラプターズ)。さらにオーストラリアで腕を磨く馬場雄大(メルボルン・ユナイテッド)が加わり「ビッグ3」を形成している。

 日本のバスケットボールがFIBA(国際バスケットボール連盟)から資格停止処分を受け、男女ともに国際試合でプレーできなくなったのは2014年のこと。その異常事態を契機に、国内ではBリーグが開幕し再び世界で戦うための準備をしてきたが、わずか7年でこれだけのメンバーが揃うことは、多くのファンも予想できなかっただろう。

 FIBAでは、16日に五輪出場国のパワーランキングを発表したが日本は12チーム中11位。世界ランキングを見ても42位と、東京五輪で1勝することすら難しいという評価を受けている。しかし、16日のベルギー戦に大勝すると、18日に行われた強化試合のフランス戦で大金星を挙げる快挙を達成。NBA屈指のセンター、ルディ・ゴベア(ユタ・ジャズ)など5名の現役NBA選手を擁する世界ランク7位の強豪国をアップセットしたことで、本番の五輪での活躍も期待せずにはいられないというわけだ。

 そんな日本代表は、東京五輪でグループCに属し世界ランク2位のスペイン、同4位のアルゼンチン、そして同16位のスロベニアと対戦する。ノックアウト方式のメダルラウンドに進むには、この中で上位2チームに入るか、3つあるグループの3位のうち上位2チームになる必要がある。いくらフランスに勝ったとはいえ、同42位の日本がスペインなどに勝利することは至難の業。メンバー全員がポテンシャルを最大限に発揮しても、厳しい戦いになることは間違いない。

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初戦からいきなり強敵スペイン戦