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「高校生として見苦しい」 夏の甲子園、地方大会で波紋を呼んだ“行き過ぎ判定”

久保田龍雄dot.
毎年、様々なドラマが生まれる夏の甲子園の地方大会※画像はイメージ (c)朝日新聞社

毎年、様々なドラマが生まれる夏の甲子園の地方大会※画像はイメージ (c)朝日新聞社

 夏の甲子園の地方大会が各地で始まっている。予選では、甲子園の常連校も部員不足で連合チームを組んで出場する高校も同じ土俵で戦うとあって、「まさか!」と目を白黒させられるような想定外の出来事も少なくない。過去の地方大会の中から本当にあった珍事件3題を紹介する。

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 本塁打を打った選手が、三塁コーチと手を叩き合っただけでアウトが宣告される“行き過ぎ判定”が波紋を呼んだのが、1985年の西東京大会2回戦、南野vs永山だ。

 0対0の2回、南野は無死一塁で6番・斉藤俊一が左翼席に先制2ランを叩き込んだ。

 公式戦初本塁打に大喜びの斉藤は、三塁を回る際にボックスを飛び出してきたベースコーチと、プロ野球選手のように右手と右手をパチンと叩き合った。

 ところが、これを見た塁審は「高校生として見苦しい行為」と判断し、野球規則7.09(h)の「肉体的援助」を適用してアウトを宣告した。

 斉藤の本塁打は三塁打に格下げされ、一塁走者の得点1だけが認められた。「公式戦で初のアーチが幻となって悔しい。規則にそんなものがあるとは知らなかった」と本人もガッカリしたのは言うまでもない。

 また、同校の執印泰幸監督は「本塁打の瞬間、ベンチから選手が派手に飛び出してしまったが、これをペナルティとしてアウトを宣告されたと思った。ベンチの騒ぎを収拾することに気を取られ、私自身浮足立って(判定への)アピールにまで気が回らなかった」と説明した。

 幸い本塁打取り消しの影響もなく、南野は4対0で勝利したが、後味の悪さが残ったのも事実。その後、都高野連もこの判定を問題視した。

 本塁打の場合、ベースコーチの援助はプレーに何ら影響はなく、手を合わせる行為自体も、ペナルティの対象にはなり得ない。

 山本政夫理事長は「審判のミスと言われてもしょうがない判定でした」と行き過ぎを認め、担当4審判には「ルールブック再読」のペナルティが科せられたが、一生の思い出となるはずの本塁打が幻と消えた斉藤は、翌年も含めて夏の大会で本塁打ゼロに終わっている。


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