「らちが明かない」の「らち」の謎 知らずに言ってて大丈夫? (1/3) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

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「らちが明かない」の「らち」の謎 知らずに言ってて大丈夫?

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写真はイメージ/GettyImages

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「関の山」の「関」、「食指が動く」の「食指」……知らずに使っている言葉には、意外な語源があるものです。現在2021年7月号が発売中の朝日新聞出版『みんなの漢字』から14のうんちくを紹介します。※監修・久保裕之(立命館大学白川静記念東洋文字文化研究所)

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Q 「関の山」ってどんな山?
A 関宿の山車(だし)のこと

「関」は三重県亀山市にある関宿という旧東海道の宿場町のことで、「山」は山車のことです。関宿の山車がこの上なく立派だったことから、これ以上は無理だという限界を「関の山」というようになりました。また、立派な山車が街道をふさいでそれ以上は通れない様子が基になったともいわれています。ほかにも、「関」は「堰」で、山と同じく越えにくいことから、限度を表すようになったとする説などがあります。

Q 「葛(かずら)」と「藤」を合わせた「葛藤」で、もつれやいざこざを表すのはなぜ?
A 蔓(つる)がもつれて絡み合う様子が基になっている

「葛」は蔓性植物の総称で、蔓草の意味もあります。「藤」も蔓性植物です。二つ合わせた「葛藤」で、絡み合って解けないもののたとえに用いられ、人と人が対立して譲らない様子や、相反する考えを持って悩む状態などを表すようになりました。「葛」は「かずら」ではなく、やはり蔓性植物でマメ科の「くず」とする説もあります。

Q ビルの壁などにある「定礎」って何?
A 建物の基礎となる石を定めること

「定礎」とは、建物の基礎となる礎石を据えることで、建築工事の開始を表します。ビルやマンションの壁などに見られるプレートは、「定礎式」とよばれる建物の安泰を祈願する儀式で取り付けられるものです。「定礎式」はもともと、石造りやレンガ造りの建物で行われる西洋的な儀式で、工事開始時に行われていましたが、今ではコンクリート工事が終わった後に行われるのが一般的です。プレートの奥には「定礎箱」があり、図面や関係者の名簿、式が行われた日の新聞などが収められています。

Q 「片棒をかつぐ」の棒はどんな棒?
A 人を乗せて運ぶ「駕籠(かご)」の棒

「駕籠」の前後にのびた棒の片側を片棒といいます。前後で力を合わせて運ぶ様子から、いっしょに何かすることを「片棒をかつぐ」というようになりました。特に悪事に加担する場合によく用いられます。ちなみに、「相棒」という言葉も駕籠の棒に由来します。


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