大阪市北区天神橋のカラオケパブで25歳の女性オーナーの遺体が発見された事件で新展開があった。惨殺された女性は「変な人につきまとわれている」と周囲に相談していたのだ。
大阪府警は14日、殺害されたのは、カラオケパブ「ごまちゃん」を経営する稲田真優子さん(25)と発表。稲田さんの胸や首には複数の刺し傷や切り傷があった。
事件の発覚は稲田さんの知人女性が数日前から連絡がとれないことを心配して店に14日朝、やってきたことだ。店が施錠されていたため、ビルの管理人と一緒にカギを開けて中に入ったところ、稲田さんが倒れており、「血まみれで倒れている女性がいる」と110番通報した。
稲田さんは6月11日夜から知人や従業員と連絡がとれなくなっていたという。また、ビルの防犯カメラでも11日の夕方に稲田さんが入っていく姿が映っていた。しかし、1か所しかない出入口で、稲田さんが出ていく姿はなかったという。
女性従業員が12日に出勤しようと店に行ったが、稲田さんと連絡が取れなかった。13日になっても稲田さんの携帯電話やメッセージアプリに連絡しても応答がなかったという。
「防犯カメラ映像や従業員の話から6月11日から12日にかけて稲田さんは何者かに襲われたとみられる。現在、司法解剖中だが、刺し傷は胸や首に複数あり、首の傷が深く、致命傷ではないか」(捜査関係者)
稲田さんが店を開店したのは、SNSの書き込みなどから今年1月18日とみられる。稲田さんは昨年7月まで近くの別の店に勤めていた。稲田さんの知人がこう話す。
「コロナで時短営業なのですが、前の店のお客さんもたくさん来てにぎわっていた。だが、新しく自分で店を持ったことでトラブルがあったのか、『しょっちゅう電話してくる変な人がいる』などと怯えていた」
また、店の周辺を取材すると、「近所の飲食店の店員からつきまとわれていた」「ストーカーのような人がいる」などと漏らしていたそうだ。