広島・鈴木誠也 (c)朝日新聞社
広島・鈴木誠也 (c)朝日新聞社

  レイズ筒香嘉智が5月11日(以下、日付は現地時間)、メジャー出場の前提となるロースター40人枠から外された。チームのキャッシュ監督は苦渋の選択だったと述べたが、球団として当然の判断だった。

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 今季の成績は26試合に出場し、打率.167、0本塁打、5打点。メジャー1年目の昨季も51試合に出場して、打率.197、8本塁打、24打点と苦しんだ。コロナ禍という特殊な状況下だったことを差し引いても不甲斐ない成績だった。今後はマイナー降格でチームに残るか、FAとなり他球団へ移籍するかなどの選択肢もあるが、これまでの結果を見る限り、米国では厳しい戦いが続くと言わざるを得ない。

「レイズはここまで我慢した。守備力は低く、スピードがある訳でもない。パワフルな打撃が売りでクリーンアップを期待された打者がこの数字。開幕早々からリリースされる噂はあった。昨年、何度か見せた長打力が期待されていたが、最後まで応えられなかった」(スポーツ新聞MLB担当記者)

 筒香は19年オフ、ポスティングシステムを利用してレイズに入団。2年総額1200万ドル(約13億1000万円)の契約に加え、譲渡金として240万ドル(約2億6000万円)がDeNAに支払われた。今季年俸は700万ドル(約7億6000万円)と決して手頃な選手ではない。

「ポスティング制度での獲得リスクを露呈した。米国で経験のない選手であるとともに、譲渡金までかかる。それなら米国で実績のあるFA選手を獲得した方がハズレは少ない」(エージェント会社関係者)

 19年オフに筒香とともに海を渡った秋山翔吾(前西武)も苦しんでいる。筒香とは違い、海外FA権を行使して米移籍を果たした秋山は、レッズと3年総額2100万ドル(約23億円)という好条件で契約を結んだ。しかし、メジャー1年目の昨季は54試合に出場し、打率.245、0本塁打、9打点、7盗塁と満足のいく結果は残せなかった。

 今キャンプでは夫人の事故でチームから一時離脱し、オープン戦では左太もも裏を痛め開幕に間に合わず。マイナー施設でリハビリに励み、5月7日にメジャーに合流するもこれまで16打数3安打(5月14日時点)と結果が出ていない。

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かつては高まった日本人外野手の評価