AERAdot.報道を認めた岸信夫防衛相(C)朝日新聞社 
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菅首相と和泉首相補佐官(C)朝日新聞社
菅首相と和泉首相補佐官(C)朝日新聞社

 新型コロナウイルスのワクチン接種の遅れを挽回するために菅政権が5月24日から命運をかけて稼働させる東京と大阪の大規模接種センター。

ワクチン接種のドタバタの「諸悪の根源」はこの2人

 自衛隊が運営を担うとしていたが、実態は人手が足りず、民間3社に約37億円で“丸投げ”してたことをAERAdot.(5月10日配信)が特報した。

 岸信夫防衛相はAERAdot.の報道を受け、11日の記者会見で看護師200人の派遣業務を7億6000万円で人材派遣会社「キャリア」に、東京センターの運営業務を約19億5000万円で大手旅行代理店「日本旅行」、大阪の運営は9億7000万円で旅行代理店「東武トップツアーズ」に委託したことを認めた。

 だが、取材を進めると、入札で決められたのはキャリア社が落札した看護師派遣業務7億6千万円のみで、東京と大阪の会場運営にかかる計30億円は非公表の随意契約(随契)だったことが新たにわかった。

 防衛省関係者はこう説明する。

「こうした高額な契約は競争入札が一般的ですが、日本旅行と東武トップツアーズは例外的に随契となりました。通常、こうした契約を結ぶには、特別な理由が必要になります」

 随契とは、国や自治体が業務を発注する際に、競争入札を行わず、特定の業者を指名して結ぶ契約だ。特殊な技術が必要な場合や緊急な場合など、競争入札が適さないとされるときにこの契約方式を使うことができる。神戸学院大の上脇博之教授(憲法学)はこう語る。

「この高額で随契というのは驚き。会場の運営に、随契が認められるような特殊な技術が必要とは思えない」

 なぜ、不透明な随契になったのか。防衛省人事教育局の担当者を直撃した。

「4月27日に菅首相から5月24日をめどに開設せよ、という指示があった。業者と相談すると4月30日までに契約して行動に移さないと間に合わないという話だった。競争入札となると、入札日の前日からカウントして最低5日間の公告期間が必要となる。逆算すると、入札は無理だという判断になり、随契になりました」

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