東京五輪はあくまで通過点、池江璃花子がたどるパリ五輪への第一歩 (1/2) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

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東京五輪はあくまで通過点、池江璃花子がたどるパリ五輪への第一歩

田坂友暁dot.
東京五輪の切符を掴んだ池江璃花子(代表撮影)

東京五輪の切符を掴んだ池江璃花子(代表撮影)

 誰がこの結果を予想していたのだろうか。4月3日からスタートした第97回日本選手権水泳競技大会の競泳競技。東京五輪の代表選考会を兼ねたこの大会で、池江璃花子(ルネサンス/日本大学)は、50m、100mの自由形とバタフライで優勝し、4冠を果たした。

「4冠できたのは、すごくうれしいです。どんどん自分の持つ日本記録にも近づいているな、という手応えも得られました」

 白血病を公表した2019年2月12日から、アスリートとしての池江の時計は止まってしまった。しかし、彼女は決して諦めることはなかった。「努力は報われる」。そう信じて、治療、リハビリ、トレーニングと、自分のやるべきことに集中してきた。

 彼女が慣れ親しんだ東京辰巳国際水泳場に戻ってきたのは、実に594日ぶりのことだった。コロナ禍に開催された東京都特別水泳大会の50m自由形で復帰を果たし、改めて泳ぐ幸せを噛みしめた。

 次のレースは、10月1日のインカレ。25秒62と好タイムをマークして4位に入賞。久しぶりの予選、決勝と1日2レースをこなし、「泳ぐ前からわくわくしていていました。この大会に出られることがとても幸せでした。4位は悔しいですけど、第2の水泳人生の自己ベストに満足です」と、レースで勝負の場に身を置く緊張感を楽しんだ。

 2021年に入って2月。ジャパンオープン2020の50m自由形に出場した池江は、さらに記録を上げて24秒91にまで記録を伸ばす。予選を1位で通過していただけに、決勝で2位という結果に対し、「次は1位を目指して練習していきます」とハッキリと口にした。ここで味わったのは、負けることの悔しさだった。

 復帰以来、レースをひとつこなすごとに、ひとつずつアスリートとしての心を呼び戻していった池江は、迎えた4月の日本選手権で蓄えた力を一気に爆発させる。

 大会2日目、「優勝できるとは思っていなかった。でも、本当にうれしいです。努力は必ず報われるんだ、と感じました」と100mバタフライで涙の優勝を果たす。


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