――ここまでゲームにのめり込むようになったのは、何かきっかけがあったのでしょうか。

宇内:2人の兄がいて、小さいときから、兄の横でゲームを見るのが大好きだったんです。ハード機もほとんどそろっている環境でした。

 5歳ぐらいの時に初めてプレイしたゲームが、ポケモンの「赤」でした。友達との会話の中心には必ずポケモンがあったくらいブームでした。アニメも欠かさず見ていましたし。
さらに「ピカチュウ」「金・銀」などを遊んでからは、色んなジャンルのゲームに興味を持つようになり、RPG系に手を出すようになりました。「FF」も、兄が購入していたためソフトが全部あったんです。私は10から始めたんですけど、10は私のゲームに対する価値観を完全に変えましたね。映画みたいな物語の広がり方と、映像のクオリティーが圧倒的で。

――すると、人生において一番大事なソフトはFF10ですか?

宇内:え~、選べないなぁ、選べないよ~(笑)。ゲーム自体の面白さを考えるとほかにも出てくるのですが、ちょうど思春期で人間関係に悩んでいた時期だったので、時期と境遇を踏まえると、やっぱりFF10ですね。10って言うと「ああ、ミーハーね」って思う方もいるんですけど、「いろいろ背景があるんだ、こっちは」って言いたい(笑)。

――親御さんからゲームを制限されたりはしなかったのでしょうか。

宇内:それが、なかったんですよ!今思えば本当に不思議で、ゲームで夜更かししても怒られなかったんですよ。母は価値観が割と古風で、娘には「ピアスを開けてほしくない」というタイプだったのですが、ゲームについては文句が一切なくて。今どきのお母さんでいう、「子どもにYouTubeを見せれば、おとなしくしてくれる」みたいな感覚だったのかな。兄たちと3人で、やりたい放題ゲームしていました(笑)。

――幼少からそんなゲーム生活を送りながら、大学は慶應義塾大学に合格されています。勉強に支障はなかったのでしょうか。

宇内:勉強はちゃんとやっていたんですよね。そこはプライドがありました。兄が優秀で、いい高校、大学に行っていたので、負けたくないという気持ちもあって。キャンパスライフの話を聞くうちに「私もこうなりたい!」と思うようになり、中学生ぐらいから早慶かMARCHに行きたいと考えるようになりました。ゲームも勉強も、兄の背中を見て育ちましたね。

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ゲームは「教育に悪くない」